違和感ワンダーランド

著者 :
  • 毎日新聞出版
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784620327242

作品紹介・あらすじ

毎日新聞の日曜版で人気の社会派コラムが一冊に。政治、五輪、コロナ対策…拭いきれない違和感にNOを突きつける! 巻末に近田春夫との対談を収録。

感想・レビュー・書評

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  • 松尾貴史さんの「違和感」本、第3弾です。
    2020年7月~2021年11月と最近の出来事をネタにしている。
    ところどころ違和感は無視して、普通のエッセイになっている。
    「違和感」はかなり薄らいできているようだ。
    たぶん、あの人が総理をやめたからでしょう。
    プーチンのやっていることとは違いすぎるけど、「もりそば」「かけそば」「さくらもち」も許してはいけない。

    今回の話題は、こんな感じ。

    学校の修学旅行も中止になっている最中に「Go To トラベル」を前倒しで推進。非難を受け「東京だけ除外」。
    大阪府知事、突然現物を持って「うがい薬」を推奨。

    問題満載なのに(だから?)国会を閉会。閉会中審査にも某首相の出席なし。
    党員投票すればイシバ人気が高いので、党員投票する余裕はないとして議員投票だけでスガを首相に選出のご都合主義。
    「総合的、俯瞰的な活動を確保するため」「法に基づいて適切に判断して行った」「学術会議任命拒否」の説明は?。

    中曽根元首相の葬儀に巨額の公金(1億円の税金)を投入。今後も葬儀に税金使うの?
    自民党本部から1億5000万円も一人の候補者に渡されているのに、自民党関係者は誰も文句を言わない。
    「汚染水」ではイメージが悪いので「処理水」に名称変更。薄めて放出するのは「汚染水」だからでしょ。

    都民の6割が五輪開催に反対なのに、「都民ファーストの会」は五輪中止に反対。
    コロナ禍の最中に、某市長が「金メダルかじり」。清潔感まるでなし。この神経でコロナ対策できてるの?


    政治以外では、

    「ぎっちょ」左利きが差別語?私もこれまで差別的な意味を含め「ぎっちょ」と言うのを聞いたことがないので、差別語だとは初耳。
    むずい(難しい)、うざい(うざったい)、めんどい(面倒くさい)、うっとい(うっとうしい)、きもい(気持ち悪い)、半端ない(半端ではない)との言い方。
    「普通においしい」って?「普通に」も使いすぎ。→私は「本当においしい」も気になる。「本当に」を付けない「おいしい」はどんな味なの?

  • 違和感というより政治家への怒りがストレートで真っ当で,もう終わっていることながら少しはスッキリしまた新たに怒りがぶり返す.
    でも,安倍氏もテロの犠牲になったことで,この不誠実で疑惑に満ちた政権までもうやむやになるのかと思うと犯人を許せない.

  • 政治や行政の身近な『違和感』を中心に、辛口に批評した毎日新聞の連載「松尾貴史のちょっと違和感」をまとめた本。

    2020東京五輪で巻き起こった騒動、コロナ禍での後手後手の対応、など、時が経って忘却の彼方だった話題ばかりでしたが、この本を読んで改めて思い出し強い『違和感』を感じました。

    政治以外の「違和感」に関する話も、全てには共感・賛成はしませんが、なかなかいいですね。

  • 世の中の「ちょっと変だな」と思う違和感を
    言語化して世に問う内容を期待しましたが、
    主に政治に対する苦言が中心でした。

    松尾貴史と言えば、あの「替え歌芸人」とい
    うイメージを持っていましたが、文化人的立
    ち位置になっているとは知らなかったです。

    内容は東京五輪やコロナに対する対応ですが、
    過ぎ去ってしまえば皆、忘れてしまうのでは
    ないでしょうか。

    数年後に、あの東京五輪やコロナ禍に対して
    「あったあったそんな騒ぎ」と黒歴史を再提
    示してくれる一冊であると思います。

  • ふむ

  • 毎日新聞の連載を集めたものらしいが、政治ネタが多くて疲れる。一般論を言って、そこにちょっと政治風刺を混ぜるくらいならいいが、与党(と維新)の批判ばかりが表立っていて、毎日新聞らしい中身というか、著者の政治的嗜好が鼻についた。イントロ(はじめに)は、日常に潜む違和感を大切にしたいという気付きがあって良かったが、読み進めるにつれて、読むのがしんどかった。新聞連載のように週に1話くらいがいいのかも。

  • 2020年7月から2021年11月までの著者の新聞連載のコラムをまとめたもの。一章が短く気軽に読める文体で、コロナと東京オリンピックという他の期間と比較してかなり特異な社会だったこの時期の振り返りにちょうどいい。ああ、そういえばそんな(バカな)ことやってたよな、と、現在もその延長線上にあるのに、すでに懐かしく感じる。

  • まっとうな芸能人。感性もいいしよく勉強している。
    よく書いてくれたと拍手。
    政治屋さんたちも読むべし。読んでもなんとも感じないだろうけど。

  • 毎日新聞「日曜くらぶ」の「松尾貴史のちょっと違和感」に掲載されたものに加筆修正されて単行本化されたもの。
    一言「面白い」と言うか、「よくぞ言ってくれた!」と言う感じ。

    日頃違和感を覚えるのは、どうしてもニューストピックスになる政治の話題。2020年7月から1年4か月から選別された特に古いものではないのに、日々新しい話題が上書きされて、もう既に忘れかけていたものもあり、よく時の政権が言う「国民は忘れやすい」は言えているなと思いつつも、コラムを読んで思い出し、膝を叩いてしまう。

    印象に残ったのが、「沖縄·米軍廃棄物への講義 なぜ家宅捜査!?」
    世界自然遺産の候補地となっている、沖縄「やんばるの森」は、2016年な返還された米軍北部訓練場跡地も含む。返還時には安倍政権が沖縄問題に、取り組んでいる姿勢を見せるために、事を拙速に進めた結果、金属やプラスチックの廃品、薬きょう、野戦食、電子部品など、米軍が放置したゴミの回収が全くずさんでそのままの状態だった。
    そこで観察や調査をしている宮城秋乃さんは、このままでは自然遺産登録不可の可能性があると警察に通報していたが、警察は何も動こうとしなかった。仕方なく回収した物質を本来の持ち主に届けるべく、北部訓練場メインゲートまで運んだ。本来ならば、米軍からも政府からも感謝されるべき行為だろう。
    ところが事もあろうか、警察は「威力業務妨害」で彼女の自宅を家宅捜索したのだ。

    永久にこの国はアメリカの占領下にあるのかと結ばれているが、これに対し何もしない政府の意向が表れている問題なのだろう。

    全く愛想つきる政権だったな。

  • 読み進めているうち怒りを通り越して悲しくなる、この国の指導者たちの振る舞い。“松尾さん若いね”と、慣れっこになってしまい違和感すら感じなくなってしまっている自分に唖然…。それにしても、まとめるとこんなにやりたい放題が山ほど。怒り持続させないと。「想像力と思いやり。おおらかに」「我慢して歪んだストレス溜めない」

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著者プロフィール

1960年、兵庫県生まれ。大阪芸術大学芸術学部デザイン学科卒業。俳優、タレント、ナレーター、コラムニスト、「折り顔」作家など、幅広い分野で活躍。東京・下北沢にあるカレー店「般゜若(パンニャ)」店主。『季刊25時』編集委員。著書に、『東京くねくね』(東京新聞出版局)、『なぜ宇宙人は地球に来ない? 笑う超常現象入門』(PHP研究所)、『折り顔』(リトルモア)ほか。

「2019年 『違和感のススメ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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