プログラミング道への招待

著者 :
  • 丸善出版
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本棚登録 : 39
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784621301333

作品紹介・あらすじ

プログラミングに興味はあるけど難しそうだと思っている人、理系の人のやることだと思っている文系の人、まずは楽しむことから始めてみませんか?本書では、料理のレシピやゲームのルールを例に基本をおさえていきます。また、プログラミングが好きな人には、著者オリジナルのパズルを解きながらプログラミングがもっと好きになる遊び方とその極意を紹介していきます。プログラミング生活六十余年の著者によるユーモアと機知に富んだやさしい語り口は、初心を忘れたプログラマの特効薬にもなるでしょう。それでは、竹内流プログラミング教室の始まりです!

感想・レビュー・書評

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  • # 書評☆2 プログラミング道への招待 | 足し算による引き算の定義

    ## 概要
    プログラミング道とは,「プログラミングを楽しむ道」のことだ。

    プログラミング生活六十余年の著者により,大学初年生,プログラミングに興味のある高校生,プログラムが動く仕組みを独習したい大人や初心を忘れた(?)プログラマを対象とした「プログラミングへの招待」のつもりで書かれている。

    プログラミングの読み物となっている。個人的には,アルゴリズムとかCPUの仕組みなどコンピューターの基本的なところの理解を深めたいなと思って読んでみた。しかし,目的とは合っていなかった。

    CPUとか機械語のことも一応触れられているが,あまり深堀はされていない。初心者向けに書かれているのでしかたないかと思い,初心者の視点に立って読んでみても,いまいちだった。

    初心者向けに書いてあるということだが,その割にはけっこう細かい内容が書いてある。アルゴリズムだとか,コンピューターの原理だとか。正直この内容を初心者に読ましても,退屈するのではないかと感じた。

    ## 参考
    > p. 107: 足し算しかないのに引き算に挑戦
    > y←x-1≡[u←0;v←0;loop x do u←v; v←v+1 end; y←u]
    >
    > z←x-y≡[w←x; for y do w←w-1 end; z←w]

    ホワイル (while) 言語という文 (statement) が5種類しか存在しない極めてシンプルなプログラミング言語で,足し算だけで引き算を実現する方法を解説していた。

    今までそのようなことを考えたことがなかったので,この発想には驚いた。

    > p. 139: 日本語と英語の違い?
    >
    > 英語では,xとyを足すことは
    >
    > add x and y
    >
    > と書きます.しかし,日本語では
    >
    > xとyを足す
    >
    > と書きます.つまり,演算を表す動詞が最後に来るのです*11。
    >
    > *11 引数を並べてから,関数(演算)名を書く方法を後置記法(逆ポーランド記法)と言います.日本語に近いですね。後置記法に基づいた電卓やプログラミング言語があります.これに対して,x+yは演算が真中に書かれるので中置記法,add(x,y)は演算が前に来るので前置記法(ポーランド記法)と呼びます.これは英語に近い.

    中置記法という概念は知らなかった。また,英語がポーランド記法,日本語が逆ポーランド記法に近いという見方も新しかった。

    ## 結論
    内容が中途半端であり,プログラムの根本的なところの理解にもならず,初心者にとっても中途半端に難しいので,プログラミングを楽しむどころか,嫌いになってしまうのではないかと心配になった。

    年寄りが自己満足のために書いたような印象を持ったので,どちらの目的であっても他書をあたったほうがよいと感じた。

    パーマリンク: <https://senooken.jp/blog/2018/07/03/>

  •  プログラミングを解析できる人の頭は自分とは違うのかもしれない。

     この本でプログラミングをしてみたいとはどうしても思えない。自分のなかではあくまでもプログラムはモノができるまでの途中であり、そこまでの道が楽しかろうとなかろうと進まなければいけない道とする。

     この本の作者は本当の素人の道のりというものをわかっていない。いやわかっていてもここまでのやさしさしか教授できないのかもしれない。

  • 請求記号 007.64/Ta 67

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著者プロフィール

1979年 東京大学経済学部卒業。
現在 アジア経済研究所名誉研究員、元東京農工大学大学院農学研究院准教授。アジア政経学会、共生社会システム学会会員。
[専門分野]ベトナム経済社会論、国際開発協力論。
[主要著書]『ベトナムの社会主義経済学』(訳書、アジア経済研究所、1989年)、『社会主義ベトナムとドイモイ』(共編著、同、1994年)、『ベトナムのドイモイの新展開』(共編著、日本貿易振興会アジア経済研究所、1999年)、『現代ベトナムの国家と社会 人々と国の関係性が生み出す〈ドイモイ〉のメカニズム』(共著書、明石書店、2011年)等。

「2022年 『ベトナムにおける「共同体」の存在と役割』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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