強いAI・弱いAI 研究者に聞く人工知能の実像

著者 :
  • 丸善出版
3.69
  • (4)
  • (11)
  • (10)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 112
感想 : 19
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784621301791

作品紹介・あらすじ

プロ棋士に勝ったAIは「弱い」?!人工知能の実像に迫る9名へのインタビュー集。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 中古で安く買った本。
    人工知能に関する専門家たちの対談集で、タイトルの通り「強いAI・弱いAI」にトークテーマをフォーカスしている。対談なので、技術書や専門書とは異なり、気軽にさらっと読める。

    元々「強いAI・弱いAI」に対して理解が不足していると感じていた上、専門書でも「強いAIは~~である」といった定義はしてくれない分野でもあり、理解を深めるにはいい本だったと感じた。
    発売から5年が経過しているが、十分今でも価値はある。

  • 強いAIとは何かを考えたい人におすすめ。

    【概要】
    ●人工知能に携わる複数の著名人との対談

    【感想】
    ●強いAI、弱いAIとは何か具体的に知ることができた。
     汎用型AIと強いAIの違いについても理解することができた。
    ●強いAIに関する解釈は、人によって異なる部分があるが、その定義は重要ではなく、その実現を社会の何に役立てていくかが重要である。
    ●本書に書かれている技術には、まだ見えていない部分もあるが、何年かした先に飛躍的な技術の進展があったとしたら、また振り返って本書を読むのも面白いだろう。

  • 図書館で借りた。対談ね

  • 学者たちがAIについて語っていく本。面白い考え方があるにはある。拾うのが大変。

    人は本能的に「コンピューターに意識や知能を持たれたくない」と考えている。特に西洋はその傾向が強い。人間を霊長類(top)と捉えている。
    中国人の部屋ー相手の応答に合わせて何を返すかを選ぶという作業が知識。
    環境ーパターン処理ー記号システムー知識・社会、DL以前はパターン空間(特徴量空間)をうまく処理できず、すぐに記号につなげていた。
    片付けロボットができたらいい。

    AIには本能というものがない、恐怖感とか。恐怖心がないおかげで新しい見方ができるという点もある。

    記号設置問題、カップとはなにか、形なのか、用途なのか。カップのように使えるバケツはカップなのか

  • ふむ

  • 松尾豊氏、松原仁氏など9名の研究者に強いAI・弱いAIという切り口で、インタビューを行い人工知能を紐解きます。強いAIとは自我、自意識を持つとするも、数学の発展、身体性が重要、脳科学からとそのアプローチの方法は様々です。強いAIへの道は人間の自我・自意識の解明と歩調を合わせた合わせた長い旅になりそうです。

  • 配置場所:摂枚普通図書
    請求記号:007.13||T
    資料ID:95180150

    プロ棋士に勝ったAIは「弱い」?! 強いAI・弱いAIという視点で人工知能の実像に迫る、第一線の研究者9名へのインタビュー集。
    (生化学研究室 大塚先生推薦)

  • 『強いAI・弱いAI ―― 研究者に聞く人工知能の実像』
    著者:鳥海不二夫
    企画・編集・取材協力:森岡知範(スタジオAK)

    【版元】
    四六判 274ページ 
    ISBN 978-4-621-30179-1
    定価 本体1,800円 +税
    2017年10月発売

     あなたは人工知能についてどのようなイメージ・印象をお持ちでしょうか?
     テレビ・雑誌などのメディアが人工知能(AI)を取り上げる機会が増え、人工知能・AIがブームとなり話題になっているといえます。多くの企業が人工知能を製品・サービスに採用し、少しずつ私たちの生活の中に人工知能が進出しはじめています。 人工知能から、「ドラえもん」「鉄腕アトム」といった意識・自我を有した知的で万能な存在を想像するかもしれませんが、実際の人工知能の現在の段階では、特定のことができる便利な道具といったレベルのものです。
     本書では、そのようにSF作品などに登場する、意識や自我を有した人工知能を「強いAI」、現在実際に存在する人工知能を「弱いAI」とし、その違いを理解するため、人工知能研究の第一線で活躍する9名の研究者へ行ったインタビュー集をまとめた一冊です。「強いAI」「弱いAI」いずれも様々な視点があるため、各研究者がそれぞれの考えを述べて解説しています。
     人工知能にご興味のある学生の方、ビジネスマンの方、事業と人工知能を結び付けたいとお考えの経営者の方など、幅広い層の方々におすすめの一冊です。
    http://pub.maruzen.co.jp/book_magazine/news_event/2017/130179.html


    【目次】
    まえがき [iii-vi]
    目次 [vii-xi]

    チューリングの手のひらの上で 001
    話し手・松原仁 
    強いAIの出発点/ダートマス会議/ゲーデルの不完全性定理による反論/コンピューターに知能は持たれたくないという思想/西洋の思考と東洋の思考/マルチタスクをこなすための意識/意識と自意識、そして自我や心の定義/人間の自意識・自我の生成/AIは進化的に自我を発生させるのか、人が与えるのか/ディープラーニングではAIは自我に目覚めない/AIは直観力を持つのか/人を凌駕し始めたAI

    次のブレークスルーのために 028
    話し手・山田誠二 
    第三次ブームとガートナーのハイプ・サイクル/第二次ブームが残したもの/30年間の継続が実を結んだディープラーニング/第二次ブームと第三次ブームの違い/ディープラーニングだけがAIではない/ディープラーニングはいまどう利用されているのか/第三次ブームの終焉とは/シンギュラリティは誤解されている/数学的ブレークスルーが強いAIを生み出す/人間とAIの共生社会を目指して

    強いAIの前に弱いAIでできること 053
    話し手・松尾豊
    ディープラーニングによるイノベーション/ディープラーニングに先を越された/シンボルは知能のターボエンジン/ディープラーニングにできることには限界があるが、その先にあるものが果てしない/ディープラーニングは強いAIそのものにはならない/片付けロボットが世界を革新する/世界のグーグルの強さ/強いAIについて議論するには早すぎる

    汎用人工知能と真の対話エージェント 075
    話し手・東中竜一郎
    対話エージェントの黎明期、または二人の思い出話/対話エージェントの進化/オープンドメインへの挑戦/ソーシャルロボットの台頭/ジェミノイドとマツコロイド/難解な複数人での会は/まだまだ? 頑張っている? ペッパーくん/対話システムと倫理/AIが自律して思考し、話をするとき

    人工知能が将棋を指したいと思う日 099
    話し手・羽生善治
    囲碁・将棋を襲うAIの波/AIの思考とプロ棋士の思考/人の思考とAIの思考の類似/将棋や囲碁のAIは意思を持つのか?/AIと人の違いは生物としての本能/AIには接待ゴルフはできない/AIが社会進出したときの問題/AIによる将棋の研究/創造性・人間らしさの獲得への道/強いAIは将棋を楽しめるのか?/人間のパートナーとしてのAI

    脳・身体知から自動運転まで 124
    話し手・我妻広明
    脳科学と工学の融合/道具を使うサルと考えるAI/記号接地問題/記憶を扱うことの難しさ/海馬と認知地図/海馬では時間は圧縮されて記憶される/背景の概念/AIの苦手な気づき/物理的な拘束条件と身体知/工学とAIの融合/自動運転に必要なもの/セマンティック情報の活躍/運転にかかわる拘束条件とオントロジー/AIが公道を自動運転する日

    全脳アーキテクチャ ――汎用人工知能の実現 157
    話し手・山川宏
    認知アーキテクチャから汎用人工知能へ/汎用性を実現するアプローチ/再利用しやすい知識を機械学習で獲得する/すでに汎用性を実現している脳に学ぶ/大脳新皮質、大脳基底核、海馬、小脳の機能/感情、情動は再現が難しい/NPO法人全脳アーキテクチャ・イニシアティブ/人工知能の意識/人工知能が持つ自律性

    大人のAI・子どものAI 190
    話し手・栗原聡
    大人のAI・子どものAI/ディープラーニングは子どものAIとなるか?/AIが持つ感情意思と汎用性/メタ思考を持つ脳と弱いAIの違い/身体性によって生まれる知能/シンギュラリティと強いAIがつくる未来/群知能とSFの世界/今後のAI技術の発展性

    いまAIとは何か 219
    話し手・中島秀之
    アインシュタインからAIへ/伝説のAI勉強会AIUEO /AI意識は宿るか?(中国語の部屋と足し算の部屋/哲学的ゾンビは人かゾンビか/分析的な学問と構成的な学問/メタ推論と強いAI/マルチエージェントなシステムで強いAI/「何でもあり」な自由意志の存在/環境に応じて勝つエージェントが決まる/夢の量子コンピューター/ソサエティ5.0/2022年グーグルが消える?

    あとがき [252-257]
    索引 [259-260]

  • 【電子ブックへのリンク先】
    https://elib.maruzen.co.jp/elib/html/BookDetail/Id/3000049020
    ※学外から利用する場合は、以下のアドレスからご覧ください。(要ログイン)
    https://www.lib.hokudai.ac.jp/remote-access/?url=https://elib.maruzen.co.jp/elib/html/BookDetail/Id/3000049020

  • 数式的な専門書ではなく、各業界のAIに対する「感触」をインタビュー形式で記載されているので、「雰囲気」をつかむにはとても面白く読めました。
    「強いAI」「弱いAI」に対する評価も人それぞれという印象でしたし、専門家でも意見がわかれるところも面白かったです。

全19件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

東京大学大学院工学系研究科システム創成学専攻教授、情報法制研究所理事。

計算社会科学者。博士(工学)。1999年、東京工業大学工学部卒、2004年、東京工業大学大学院理工学研究科機械制御システム専攻博士課程修了。研究分野は計算社会科学、人工知能技術の社会応用。ツイッターなどのSNSや炎上の定量分析で知られる。

「2022年 『デジタル空間とどう向き合うか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

鳥海不二夫の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×