神谷美恵子著作集〈5〉 旅の手帖より−エッセイ集1

著者 : 神谷美恵子

• みすず書房

感想・レビュー・書評

[bookbookさんの感想 · 2013年4月8日]

バッハの話とスイスの話。

虚栄心というか利己心のない人の紡ぎ出す言葉には、クセやアクがない。

すっと染み入る、そしてくどくないから、またパラパラとページをめくる。

何かを得ようとする文章ではなく、ありのままの感情を言葉に表現すること自体に喜びというか目的がある読み物に出会える機会があると人は豊かになる。

著者プロフィール

1914-1979。岡山に生まれる。1935年津田英学塾卒業。1938年渡米、1940年からコロンビア大学医学進学課程で学ぶ。1941年東京女子医学専門学校（現・東京女子医科大学）入学。1943年夏、長島愛生園で診療実習等を行う。1944年東京女子医専卒業。東京大学精神科医局入局。1952年大阪大学医学部神経科入局。1957-72年長島愛生園精神科勤務（1965-1967年精神科医長）。1960-64年神戸女学院大学教授。1963-76年津田塾大学教授。医学博士。1979年10月22日没。

「2020年 『ある作家の日記 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」