ヨーロッパ100年史〈1〉

  • みすず書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (332ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784622016991

作品紹介・あらすじ

1870年以後におけるヨーロッパ100年の歴史は、社会・経済・文化・政治の多面にわたって、劇的かつ急激な変化に満たされてきた。しかしこの100年には、全体としてのヨーロッパに共通するある歴史的諸体験が存在し、ヨーロッパの諸発展が非ヨーロッパのそれと大きく異なった時代であった。このヨーロッパに共通する諸体験こそ本書の記述の対象である。現代の主要な政治的教義たる自由主義・帝国主義・ファシズム・社会主義・共産主義などを提起した歴史的に巨大な大衆運動の記述と分析が試みられ、こうした政治的社会的歴史に関連して、この100年の知的芸術的発展の諸相が把握される。それらはヨーロッパ社会の特質やヨーロッパ人の前提に影響しつつ、かつ反映するものであった。こうして、文化史を包括した近代の全体的な通史として、新鮮で独創的、かつ博識でバランスのとれた歴史叙述となっている。

感想・レビュー・書評

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  • ヨーロッパと、一口にいう。そのヨーロッパとは、生活様式としてのヨーロッパということだ。生活様式というのは、人びとの生活に関する観念をかたちづくる、基本的で、持続的なものをつくりだす日々の生活のしかた、生活の流儀のことだ。歴史とよばれるものの実質をなすのはいつだって、人びとがその時代の日々にもった生活様式なのだ。
    ヨーロッパのこの百年の歴史を、歴史家のジェイムズ・ジョルは、一八六六年、一八七〇年の普・・普仏戦争にはじまる近代戦から、西欧にみちびかれた徴兵制から書きおこしている。徴兵制において、個人と国家とは、どうしたって直接向きあわずにはいない。そのような個人と国家がむきあう場を原点として、よくあるような権力史、国家運営史としてでなく、人びとの生活様式に介入する政治史として、この百年のヨーロッパの政治史を書くと、どのようなヨーロッパの姿がみえてくるか。-『読書のデモクラシー/長田弘』

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