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- Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
- / ISBN・EAN: 9784622033486
作品紹介・あらすじ
ヨーロッパの源たる地中海文明。いつも変らぬ姿を取りもどすその奥深さ、したたかさを、一神教、家族形態、民族移動、ローマ法の視座から解明し、ヴェネツィアの魅力を語る。
感想・レビュー・書評
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●構成
唯一の神(ロジェ・アルナルデス)
ローマの奇跡(ジャン・ゴードメ)
家族(ピエールジョルジォ・ソリナス)
民族移動(モーリス・エマール)
ヴェネツィア(フェルナン・フローデル)
遺産(ジョルジュ・デュピ)
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前巻(「空間と歴史」)に引き続き、本巻では宗教(唯一神)、ローマ法、家族制、様々な理由に拠る民族移動について、地中海の全体史として、その長期持続的観点から論じる。また、一時繁栄を迎えたヴェネツィアを通時的に活写する。
地中海世界に生きる人々の、過去から現在に至る心性を取り上げ、それを元に歴史を叙述していく本書は、伝統的な歴史学の本とは一線を画した、歴史学というには若干の違和感がある、歴史学と他学問との境界領域で読者に語りかける。
本巻だけを読むより、前巻を読んで後に読むほうがすんなりと本書の世界に入っていけるであろう。
(※このレビューは、『地中海世界』合本(みすず書房)の前半「人間と遺産」に対するものである)
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