黒い皮膚・白い仮面 (みすずライブラリー)

  • みすず書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (323ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784622050285

作品紹介・あらすじ

黒い皮膚への偏見に身を貫かれた自らの生体験から、黒人と白人の関係を理解する試みが始まった。皮膚の色に閉じこめられた人間の意識を、鮮やかに抽出する。

感想・レビュー・書評

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  • アンティル諸島と日本はどこか似ている。白人やヨーロッパに対する意識も。
    パリでのこと。とある店で、黒人店員に差別的待遇を受けたことがある。その時、正直思ったこと。さんざ差別されてきた黒人のくせに、それでもアジア人を下に見ようとするか。そんなに白人になりたいか。
    その不毛な差別意識の連鎖にうんざりした憶えがある。それはいじめの構造にも似ている。
    本書のテーマは、やはり白人と黒人だけれども、黒人の側からの自己批判が忘れられていない。語り口は熱せられた鉄のように見えて、じつは冷静である。とても信頼できる作家だと思った。

  • NHK100分de名著:2月の名著
    摂南大学図書館OPACへ⇒
    https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB99423811

  • 白人優先の社会で、黒人として生きるとはどういうことか。

  • [ 内容 ]
    黒い皮膚への偏見に身を貫かれた自らの生体験から、黒人と白人の関係を理解する試みが始まった。
    皮膚の色に閉じこめられた人間の意識を、鮮やかに抽出する。

    [ 目次 ]
    1 黒人と言語
    2 黒い皮膚の女と白人の男
    3 黒い皮膚の男と白人の女
    4 植民地原住民のいわゆる依存コンプレックスについて
    5 黒人の生体験
    6 ニグロと精神病理学
    7 ニグロと認知

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著者プロフィール

1925-61。フランス領マルチニック島で黒い皮膚をしたマルチニック人として生まれる。第二次大戦中、「自由フランス」に志願して参加し、各地で戦った。戦後はフランス本国に学び、リヨン大学で精神医学を専攻して学位を取得、この頃白い皮膚のフランス人と結婚した。1952年『黒い皮膚・白い仮面』を刊行。1953年11月フランス領アルジェリアにある精神病院に赴任。翌年、アルジェリア独立戦争が勃発。戦争初期は民族解放戦線(FLN)の活動を密かに助けていたが、1957年以来病院の職を辞し全面的にFLNに身を投じる。FLNの機関誌『エル・ムジャヒド』に精力的に寄稿するなど、アルジェリア革命のスポークスマン的役割を果たした。1958年には『アルジェリア革命第五年』(後に『革命の社会学』と改題)を発表、そして1961年には、白血病に冒されつつも『地に呪われたる者』をわずか10週間で執筆。闘争の総決算である同書が刊行されてからわずか数日後の1961年12月6日、ファノンは息を引き取った。36歳の若さであった。死後、『エル・ムジャヒド』その他に書かれた文章を集めた『アフリカ革命に向けて』が出版された。

「2020年 『黒い皮膚・白い仮面 【新装版】』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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