怪物君

著者 :
  • みすず書房
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (172ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784622079866

作品紹介・あらすじ

60年代から現在に至るまで、現代詩の最先端を疾走する詩人中の詩人、吉増剛造。大震災からの五年、渾身の力を込めて書き続けられた一連の詩「怪物君」。本にするのは不可能といわれてきた詩の群れがついに詩集のかたちになる。震災の後に見た光景、土地の記憶、人々の声、古今東西の言葉……。生者と死者が交わる場所に途方もないヴィジョンが立ち上がる。囁くように、叫ぶように、音楽のように、あらゆる声が響き渡る、世界に対する詩人の応答。

感想・レビュー・書評

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  • ただの追悼の詩、という言葉じゃ表せない。3.11を、悲痛さを、感覚を無意識に連想させるような、それを超えて宇宙的なものを感じさせるような。

    みたいな感覚的なことしか言えないしどこまで感じ取れたのかも自信ないです。たぶんもっとすごいんだと思います。降参させられたみたいな気分です、

  • 【献本+招待券プレゼント】"GOZO"読んで美術館へ行こう!2016年6月7日-8月7日東京国立近代美術館『声ノマ 全身詩人、吉増剛造展』豪華献本+招待券15名様プレゼント!【2016年5月30日まで】
    http://info.booklog.jp/?eid=904

    60年代から現在に至るまで、現代詩の最先端を疾走する詩人中の詩人、吉増剛造。
    大震災からの五年、渾身の力を込めて書き続けられた一連の詩「怪物君」。
    本にするのは不可能といわれてきた詩の群れがついに詩集のかたちになる。
    震災の後に見た光景、土地の記憶、人々の声、古今東西の言葉……。
    生者と死者が交わる場所に途方もないヴィジョンが立ち上がる。
    囁くように、叫ぶように、音楽のように、あらゆる声が響き渡る、世界に対する詩人の応答。

    大規模な企画展「声ノマ 全身詩人、吉増剛造展」が、2016年6月7日から8月7日まで、
    東京国立近代美術館(竹橋)で開催されます。『怪物君』の自筆原稿も展示されます。

  • 読み終わったという表現でいいのかわからない。
    なぜなら、この詩集は読んだといえるのか疑問だから。

    文字ではある。それを読みつつ、音を感じ、感情を感じる。そんな詩集。
    すばらしいパワー。インパクトがある。

  • 正直言って現代詩はほとんど読んだことが無いのだけれど、これはもう文学というよりは「作品」でした。装幀も本の作りも良かったが、一部の字の細かさが老眼には厳しかったか。

  • 一年遅れて、今日、読了。
    「凄い」「凄いなあ」
    という思いが
    読んでいて何度も何度も。

    何が書かれてあるかわからない。
    ジョイスの「フィネガンズ」だって
    持っている。
    ジョイスは途中で読めなくなった。

    でも吉増は読める。
    そこに何かが書かれてある。
    言葉が書かれてある。
    そして絵の具で文字が消されている。
    書いた文字を塗りつぶす。
    それは311の破壊と同じだと言う。

    何が書かれてあるかは
    わからない
    でも何度でも読める
    ここまで日本の言葉が
    凄いというのは
    宮澤賢治以降
    あっただろうか
    藤井貞和がいるか。。

    でも吉増剛造は
    かなり凄い
    これ以上の読書体験は
    まずない。

    何が書かれてあるかなんて
    もうどうでもいい
    そこに書かれてあるものを
    読む行為だけ
    そこに快楽を見出すのは
    読者の嗜好だけ
    わたしは
    吉増さん
    大好きです。

  • 貸し出し状況等、詳細情報の確認は下記URLへ
    http://libsrv02.iamas.ac.jp/jhkweb_JPN/service/open_search_ex.asp?ISBN=9784622079866

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著者プロフィール

1939年、東京生まれ。1957年、慶應義塾大学文学部入学。在学中に岡田隆彦、井上輝夫らと「三田詩人」に参加、詩誌「ドラムカン」創刊。1964年、処女詩集『出発』。『黄金詩篇』(1970)で第1回高見順賞。『熱風a thousand steps』(1979)で第17回歴程賞。『オシリス、石ノ神』(1984)で第2回現代詩花椿賞。『螺旋歌』(1990)で第6回詩歌文学館賞。『「雪の島」あるいは「エミリーの幽霊」』(1998)で第49回芸術選奨文部大臣賞。2003年紫綬褒章。「詩の黄金の庭 吉増剛造展」(北海道立文学館/2008)。『表紙 omote-gami』(2008)で第50回毎日芸術賞。2013年旭日小綬章、文化功労者、福生市民栄誉賞。2015年日本芸術院賞、恩賜賞、日本芸術院会員。「声ノマ 全身詩人、吉増剛造展」(東京国立近代美術館/2016)。「涯テノ詩聲 詩人 吉増剛造展」(松濤美術館/2018)。映画「幻を見るひと 京都の吉増剛造」(2018)が国際映画祭10冠。七里圭監督作品「背」(2022)主演。映画「眩暈 VERTIGO」(2022)が国際映画祭50冠。『Voix』(2021)で第1回西脇順三郎賞(2023)。第6回井上靖記念文化賞(2023)。「フットノート 吉増剛造による吉増剛造による吉増剛造展」(前橋文学館/2023)。

「2024年 『DOMUS X』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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