思想としての〈共和国〉[増補新版]――日本のデモクラシーのために

  • みすず書房
3.00
  • (0)
  • (0)
  • (1)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 22
感想 : 1
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784622079989

作品紹介・あらすじ

「日本国憲法の根底にあるのは実は「市民的公共権力による自由」を追求する共和国の精神なのであり、にもかかわらずその解釈と運用は、初発の美濃部憲法学のときからしてすでにそこからの逸脱であり、「国家からの自由」への横滑りであった…」(「あとがき」)

安全保障関連法が施行されたなか、旧版で集い、市民社会と法思想を論じた著者は、再び日本の民主主義を問い直すために結集した。主権は、われわれ国民にある、近代国家を否定する相手と闘い、壊れゆく日本社会を救う手立てを考えなければならない、と。
フランスの〈共和国〉思想から何を学び、日本のデモクラシーにどう活かすのか。そして、日本社会の独自性を問い、いかに問題提起をなすべきかを論ずる。
法、社会、政治、思想…いまこそ、日本の民主主義をあらためて問わねばならない。
「すべては、人民をつくる政治的結合からはじまる」(水林章)、「比較憲法史論の視座転換と視野拡大」(水林彪)、「水林彪論稿に寄せて」(樋口陽一)、「「増補新版」のためのあとがき」(水林章)、以上四稿が増補に際する新稿、計70頁。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 【内容紹介】
    四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/360頁
    定価 4,536円(本体4,200円)
    ISBN 978-4-622-07998-9 C1031
    2016年6月24日発行

    「日本国憲法の根底にあるのは実は「市民的公共権力による自由」を追求する共和国の精神なのであり、にもかかわらずその解釈と運用は、初発の美濃部憲法学のときからしてすでにそこからの逸脱であり、「国家からの自由」への横滑りであった…」(「あとがき」)

     安全保障関連法が施行されたなか、旧版で集い、市民社会と法思想を論じた著者は、再び日本の民主主義を問い直すために結集した。主権は、われわれ国民にある、近代国家を否定する相手と闘い、壊れゆく日本社会を救う手立てを考えなければならない、と。
     フランスの〈共和国〉思想から何を学び、日本のデモクラシーにどう活かすのか。そして、日本社会の独自性を問い、いかに問題提起をなすべきかを論ずる。
     法、社会、政治、思想…いまこそ、日本の民主主義をあらためて問わねばならない。
    「すべては、人民をつくる政治的結合からはじまる」(水林章)、「比較憲法史論の視座転換と視野拡大」(水林彪)、「水林彪論稿に寄せて」(樋口陽一)、「「増補新版」のためのあとがき」(水林章)、以上四稿が増補に際する新稿、計70頁。
    http://www.msz.co.jp/book/detail/07998.html



    【目次】
    すべては、人民をつくる政治的結合からはじまる――「増補新版」のための導入にかえて  水林章

    あなたはデモクラットか、それとも共和主義者か  R・ドゥブレ(水林章訳)

    現代世界に直面するメディオローグ――レジス・ドゥブレとの対話  R・ドゥブレ、三浦信孝

    フランス共和国の孤独――十八世紀が照らし出す現代  水林章

    新しい〈ユマニテ=人文学的教養〉のために――グローバリゼーションと来るべき教育  水林章

    共和国の精神について〔鼎談〕  樋口陽一、三浦信孝、水林章
    (鼎談を終えて 樋口陽一)

    後記 I 三浦信孝
    後記 II 水林章
    読書案内

    [増補]比較憲法史論の視座転換と視野拡大――ドゥブレ論文の深化と発展のための一つの試み  水林彪
    [増補]水林彪論稿に寄せて  樋口陽一
    「増補新版」のためのあとがき  水林章

全1件中 1 - 1件を表示

著者プロフィール

1940年パリ生まれ。作家・思想家。1960年代にカストロのキューバ革命に共鳴、チェ・ゲバラとゲリラ活動に参加、『革命の中の革命』(晶文社 1967)を刊行、20代で神話的存在となる。70年代初めにフランスに帰国し、左翼連合に貢献。80年代にはミッテラン大統領の外交顧問をつとめ、代表的左翼知識人として活躍、数多くの小説・エッセイを発表する。その後ミッテランと袂を分かちメディア化する権力を批判、近年は宗教についての考察を深めている。著書に『メディオロジー宣言』(レジス・ドブレ著作選1、NTT出版 1999)、『一般メディオロジー講義』(レジス・ドブレ著作選3、NTT出版 2001)、『屈服しないこと』(ジャン・ジーグラーとの共著、《リキエスタ》の会 2001)、『娘と話す 国家のしくみってなに?』(現代企画室 2002)、『思想としての〈共和国〉[増補新版]』(樋口陽一・三浦信孝・水林章・水林彪との共著、みすず書房 2016)ほか。

「2016年 『思想としての〈共和国〉  [増補新版]』 で使われていた紹介文から引用しています。」

レジス・ドゥブレの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×