- Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
- / ISBN・EAN: 9784622096559
作品紹介・あらすじ
誰もが抱える問題として普遍化され、社会的対処の必要性が叫ばれる「孤独」。ネガティブな欠乏感の代名詞となるまでの来歴を紐解く。
感想・レビュー・書評
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本書の副題The History of an Emotionと言う副題にひかれて読んでみた。感情史と言う学問の本はほとんど読んだ事が無かったので構えて読んだが心理学、哲学、神経科学に関する理論的で難解な記述はあまり無く専門知識の無い人にも興味深く読める。
センセーショナルなものは何も無いが孤独と言う感情の複雑さをエピソードを交えて丹念に追っており、自分は対処の難しさを感じたが筆者はそれなりの社会政策に対する批判や提案を提示しており、決して派手さは無いが学者として誠実な態度を感じる。
ただ孤独と言う感情群が近代以降誕生した情動だと言う主張は普遍宗教の衰退、産業資本主義の進展、社会共同体の解体など説得力は十分にあるのだが、Lonlinessと言う言葉の発明それ自体が孤独感情の社会的知覚を促進するフィードバックも確かにあると思う。普遍感情としての孤独も否定出来ないと思う。
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主はイギリスにおける孤独のテーマであり、イギリスの文化的背景にそれなりの知見がないと少し共感は浅くなるかもしれない。
孤独を見つめる視座とテーマが幅広く、訳者あとがきにもある通りシンプルに題材が広い点は魅力の一つ。
孤独に対して何か明確な課題提起と解決があるようなものではない。 -
● 1800年以前に孤独と言う言葉が存在しなかったからといって、人々が孤独を感じていなかったとは限らない。孤独は近代のものであると言う主張に対する反論。
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SNSでの孤独、老人の孤独。色々孤独があり、心身共に影響を与える。どう付き合うか?
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【配架場所、貸出状況はこちらから確認できます】
https://libipu.iwate-pu.ac.jp/opac/volume/570489 -