両義性の発達心理学: 養育・保育・障害児教育と原初的コミュニケーション

著者 :
  • ミネルヴァ書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (370ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784623029358

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  • 前著『原初的コミュニケーションの諸相』(ミネルヴァ書房)の補完的な位置づけの本です。

    第1章は、メルロ=ポンティの哲学からの示唆を受けて構築された、著者の考える「両義性の発達心理学」の理論的な考察がおこなわれています。また、従来の実証主義的な心理学の外部観察とは異なる、「エピソード記述」という方法についてもくわしく説明されています。

    第2章以下は、具体的なエピソードを紹介しながら、子どもが養育者を中心とする周囲の人びととのかかわりのなかで心理的な発達を遂げていく様子がくわしく語られています。まず第2章では、前著に引きつづいて、1歳から1歳半までの子どもに寄り添いながら、周りの人びととの関係のなかでしだいに自己をつくりあげていく様子を追いかけています。そのほか、保育所における集団の中での子どもの心理や、障がいのある子どもと周りの人びととのかかわりについても考察がおこなわれています。

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著者プロフィール

中京大学心理学部教授。京都大学博士(文学)。専門は発達心理学、発達臨床心理学。関係発達論の提唱者。
1943年生まれ。京都大学文学部哲学科卒業、京都大学大学院文学研究科修士課程修了。島根大学教授、京都大学大学院人間・環境学研究科教授を経て、2007年より現職。
近著『〈育てられる者〉から〈育てる者〉へ』(NHKブックス、2002年)、『エピソード記述入門』(東京大学出版会、2005年)、『ひとがひとをわかるということ』(ミネルヴァ書房、2006年)『障害児保育』(ミネルヴァ書房、2009年)、『エピソード記述で保育を描く』(共著、ミネルヴァ書房、 2009年)、『保育・主体として育てる営み』(ミネルヴァ書房、2010年)など多数。

「2011年 『子どもは育てられて育つ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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