会津という神話: 〈二つの戦後〉をめぐる〈死者の政治学〉 (MINERVA人文・社会科学叢書 158)
- ミネルヴァ書房 (2010年3月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (266ページ)
- / ISBN・EAN: 9784623056361
作品紹介・あらすじ
幕末維新期、戊辰戦争を頂点とする一連の戦いにおいて、会津の戦死者はナショナルな祭祀から排除された。彼らと、生き残った会津の人々とが経験した「犬死に」-この非業と不条理に満ちた死の経験は、その後どのように「克服」され、「解決」されていったのか。本書では、戊辰戦争や西南戦争での戦死者を会津の人々がどのように認識し、自らのアイデンティティを組み立てていったのかを明らかにする。
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
序章でハイデガーやヤスパースが引用されて出て来るので,一体これはどういう本なのか戸惑ったが,本編は至って地道な史論である.「死者人称論」という視点が面白い.
ただ「観光史学の迷走」というのは,具体的にはどういう現象なのかがよくわからなかった.なお後になって気付いたが,本書は,博論『死者の政治学』(リンク先は巨大pdfにつき注意) の加筆版のようである. -
[ 内容 ]
幕末維新期、戊辰戦争を頂点とする一連の戦いにおいて、会津の戦死者はナショナルな祭祀から排除された。
彼らと、生き残った会津の人々とが経験した「犬死に」―この非業と不条理に満ちた死の経験は、その後どのように「克服」され、「解決」されていったのか。
本書では、戊辰戦争や西南戦争での戦死者を会津の人々がどのように認識し、自らのアイデンティティを組み立てていったのかを明らかにする。
[ 目次 ]
序章 死者と共同体
第1章 会津藩の戊辰戦争―近代会津へのプロローグ
第2章 「阿蘇の佐川官兵衛」をめぐる記憶と忘却
第3章 近代会津アイデンティティの系譜
第4章 「雪冤勤皇」期会津における戦死者の記憶と忘却
第5章 戦後会津における「観光史学」の軌跡
終章 “二つの戦後”をめぐる“死者の政治学”
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
2010.04.25 朝日新聞に紹介されました。