脳科学からみる子どもの心の育ち: 認知発達のルーツをさぐる (叢書・知を究める 1)

著者 :
  • ミネルヴァ書房
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784623067787

感想・レビュー・書評

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  • 2部構成をとっており、前半部分では、胎児から言葉を獲得する頃までに起こる、認知と脳の発達過程が関連づけられて書かれている。

    私が思ってもいなかった指摘を、いくつか与えてくれた。
    発達の道筋がすべてDNAに書かれているのではなく、試行錯誤の末、能力を獲得しているのだという事。
    脳で感じ取れる事と実際の世界とは、時間的・空間的に隔たりがあるのに違和感を感じないのは、頭の中で予測したりモデル化しているからだという事、等々。

    そして何より、言葉を獲得し他人とうまくコミュニケーションをとる為には、他人に共感できたり心を推察できるシステムが脳内に備わっていて、それを発現していくことでなされる、いう事が科学的に立証されている点が心強い。

  • 神経細胞・ニューロンのレイヤーから認知機能の仕組みや発達に迫っており、非常に面白くて示唆深い一冊。ここ十年程の研究成果を多く引用しており、最先端の研究の展開を垣間見る事が出来る。欲を言えば個々のトピックをもう少し詳しく扱ってほしかった。

  • 乳児までの認知発達の仕組みについて脳科学の観点から詳しく解説されている。予想した内容と少し違ったが、興味深く読んだ。

  • 見る・動く・話す・考えるなど、さまざまな認知機能が胎児から新生児、乳児、幼児の時期を経て、どのように発達するのかを、そのルーツとなる脳のはたらきを分析することで解明する。発達障害といわれる人たちの脳の中ではどのようなことが起きているのか、最新の脳科学の研究に基づいて解説する特別講義も収録。脳科学の基礎から最新の研究成果まで、すべてがわかる一冊。

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著者プロフィール

1950年生まれ。追手門学院大学心理学部教授、京都大学名誉教授 著書に『感情とはそもそも何なのか…現代科学で読み解く感情のしくみと障害』(ミネルヴァ書房、2018)、『イメージ脳』(岩波書店、2009)他。

「2019年 『談 no.114 感情身体論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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