18歳からの社会保障読本: 不安のなかの幸せをさがして (叢書・知を究める 7)
- ミネルヴァ書房 (2015年12月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
- / ISBN・EAN: 9784623074853
感想・レビュー・書評
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経済学視点での社会保障について、その基礎をわかりやすく解いています。
需要の価格弾力性、ラムゼーの逆弾力性の命題、ダグラス、有沢の法則など。
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2015年初版と、多少、古い点もあるが日本の社会保障制度が体系的にまとめられている。
日本の社会保障制度の基本知識を得るには良い
本多と思う。 -
2018年10月号の士業(連合会発行)の月刊誌で、この著者の論文が一部取り上げられていたので、とりあえず手に取りました(が、まだ読んでいません)。
第5章で”子供は親を選べない”リスクについて書かれています。児童虐待しかり、親の介護しかり。
せっかくある社会保障制度なんだから、正しく知り上手に活用すべき。親の介護からは(きちんと行政につなげて)逃げても良いと思っています。 -
【所在】3F開架
【請求記号】364||OS
【OPACへのリンク】
https://opac.lib.tut.ac.jp/opac/book/179235
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所得の再分配前は諸外国より良いが、所得の再分配後は諸外国より悪いというのが驚きだった。つまり、単純にもらう給料としては諸外国より貧富の差がないから再分配も諸外国なみにやればかなり良い国となるのに、再分配が下手すぎて最終結果はわりと貧富の差がある国になっちゃってる、と。
女性の働きやすさと出生率が比例するというのはポジティブなことだからよく引き合いに出されるけど、まだ因果を示せていない事例である、との部分も面白かった。
説明が丁寧、物腰が柔らかで読みやすかった。 -
複雑で専門用語だらけの日本の社会保障システムをどのように説明しているかが気になり読む。
【内容紹介】
日本は膨大な財政赤字のなかで年金・医療・介護など社会保障をめぐる問題を抱えている。本書は、その周辺に横たわる貧困、出生率、働き方、教育問題にも目を配り、総合的に日本の社会全体を見通す。これからの社会をつくっていく18歳の若者にもわかりやすく、やさしい語り口でポイントを整理。公共経済学を利用し、今まで見えなかった問題を把握、これからの生き方を模索する試み。
[ここがポイント]
◎ 現在の日本の社会保障が抱える問題が理解できる。
◎ 柔らかな語り口で公共経済学を易く解説、18歳からわかる社会保障論。
<http://www.minervashobo.co.jp/book/b210643.html>
【目次】
はじめに [i-v]
目次 [vi-xi]
序章 社会保障とはなんだろうか 001
第1章 社会保障に対するアプローチ 011
1 将来世代のことをどこまで考えるか 011
2 「世代会計」という悪夢 022
3 社会保険と税の違い 032
第2章 財政問題をどう考えるか 041
1 財政赤字は本当に問題なのか 041
2 「消費税は逆進的」を問い直す 052
3 社会保障が左右する日本の財政 061
第3章 年金・医療・介護が抱える問題 073
1 年金は何歳からもらえるか 073
2 医療にとっての高齢化の重み 083
3 親が要介護になったとき 093
第4章 貧困問題にどう対応するか 105
1 身近になった貧困問題 105
2 貧困の持つ多元性 114
3 再分配政策を見直せ 124
第5章 子育て支援をめぐる課題 135
1 子供数は回復するか 135
2 女性の就業と出生率 145
3 子供は親を選べない 154
第6章 働くことの意味を問い直す 161
1 働くことは幸せか 161
2 非正規雇用とセーフティ・ネット 171
3 専業主婦という生き方 181
第7章 経済学で教育を語れるか 191
1 経済学から見た教育 191
2 教育成果の測り方 200
3 情報は完全なほうがよいのか 210
第8章 社会の「有り様」をめぐって 221
1 たばこの社会的意味 221
2 ソーシャル・キャピタルの意義と限界 230
3 社会の「有り様」をどう捉えるか 240
参考文献 [251-253]
おわりに(二〇一五年一一月 小塩隆士) [255-259]
索 引 [1-4] -
東2法経図・開架 364A/O77j//K
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社会保障制度とその周りの事項に、主に統計情報を活用してちょっと物申している感じ。
「女性の社会進出は出生率に寄与しない」とか、世の中のことに疑問を投げかける姿勢は好きです。
ただ、自分が 18 歳のときに、この本を読んでそこまで色々考えられたかどうかは、甚だ疑問です ^^;