戦争の世界史 (ミネルヴァ世界史〈翻訳〉ライブラリー)

  • ミネルヴァ書房
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本棚登録 : 70
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784623094233

作品紹介・あらすじ

本書が扱うのは過去2500年にわたる戦争の歴史である。その間に起こった幾多の戦争のうち、とくに歴史的転換点を画した重大な戦闘を取り上げ、その世界史的な意味を読者に問う。考察の対象はグローバル時代の研究状況を踏まえ、西洋中心ではなく、カナダ、アフリカ、日本、ヴェトナム、ソ連、トルコなどの戦場に及ぶ。そこで非西洋社会が世界全体に与えた衝撃の大きさを強調すると共に、現代史学における重要な方向性を指し示す。
《原著》Michael S. Neiberg, Warfare in World History, Routledge, 2001.

感想・レビュー・書評

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  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/784901

  • 西洋中心ではないグローバルな視点で書かれたミネルヴァ世界史シリーズの1冊目。同シリーズの「人権の世界史」がよかったので、こちらも読んでみた。

    数千年の西洋・東洋の戦争史で200ページちょっとというのはいかにも概論という感じだが、大きな戦争について具体的にそのプロセスを書くわけでなく、時代ごとの戦争の特徴について、切り口を揃えながら、整理してくれるのでわかりやすいだけでなく、さまざまなコンセプトが伝わってくる。

    記述は戦争というか、戦闘的なところにフォーカスされていて、もうすこし経済、社会的なコンテクストのなかで書いて欲しい感じはしたものの、ここは一つの割り切りとして、ある意味清々しい感じをもった。

    著者は、軍事技術の進歩、つまり新しい兵器などの登場が戦争の在り方を変えていく、そしてそれが社会に影響を与えていくという側面を強調している。

    もちろん、そのあたりは相互の関係であると思うのだが、ある意味、新鮮な視点であった。あと、女性と戦争との関係などについても、なるほど感があった。

    ものすごく新しいことが書いてあるわけではないのだが、整理の仕方が明確で頭の整理が進んだ。

  • 人類の歴史と戦争(内紛を含む)は切っても切り離せない。
    人類が辿って来た歴史は、そのまま戦争の歴史と言っても
    過言ではないだろう。

    本書は、紹介文にある通り、過去2500年の間に起きた戦争の
    うち、戦争のありようを変えた7つの時代の戦いを取り上げて
    いる。

    それぞれの章内で「兵士」・「武器・兵器」・「戦闘」・「遺産」を
    解説し、それに絡めて政治や文化の面から、各戦争を紐解いている。

    各々の戦争については独立して幾多の書籍が出版されており、
    それらをじっくり読むのもいいが、こうやって通史として読むと
    文明が進むにしたがって、戦争がいかにして変容したかが分かり
    やすい。

    また、このようなテーマの書籍だと西洋の戦争が主体になることが
    多いのだが、本書では日本や中国、モンゴルといった地域も扱って
    いるのが嬉しい。

    そうなんだよね、戦争が文明を変えたり、文明が戦争を変えたりし
    ながら、現在に至っているんだよね。

    肉弾戦が主体だった古代の兵士たちは、ボタン一つで敵を殲滅させる
    ことになるなんて思いもよらなかったろうね。

    本書では取り上げられていないが、ドローンの出現は暗殺を容易に
    したし、私たちがその恩恵にあずかっているインターネットだって、
    戦争の為に開発されたのだものね。

    本書は「ミネルヴァ世界史<翻訳>ライブラリー」の第一弾のよう。
    既に3巻まで発行されているので、他の巻も読んでみたくなった。

  • 東2法経図・6F開架:209A/N62s//K

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著者プロフィール

2022年7月現在
アメリカ陸軍戦略大学教授

「2022年 『戦争の世界史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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