自由であることの苦しみ: ヘーゲル『法哲学』の再生 (ポイエーシス叢書 59)

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  • Amazon.co.jp ・本 (183ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784624932596

作品紹介・あらすじ

われわれが治療的な哲学理解の形式的図解を基礎に置くならば、『法哲学』の事実上の出発点を形成するものは、端的に代替となる正義論を立案するという意図ではなくて、まずは自身の現代における生活世界上の欠如または「苦しみ」の知覚である。他者を認めることなく、己れの欲望のおもくままに権利をもてあそぶ者たちを襲う、自由であることの苦しみ。コミュニケーションなき社会に蔓延する不透明な病理は克服されうるのか。『法哲学』に織りこまれた治癒と解放の論理を現代に再生する試み。フランクフルト学派新世代を代表する俊英がヘーゲル、そしてハーバーマスと対峙し批判理論の新たな地平を切りひらく。

著者プロフィール

アクセル・ホネット(Axel Honneth)
1949年ドイツのエッセンで生まれる。1983年にベルリン自由大学で哲学の博士号を取得。ゲーテ大学フランクフルト・アム・マイン哲学・歴史学部教授、フランクフルト社会研究所所長、国際ヘーゲル学会会長などを歴任、現在はコロンビア大学人文学部哲学科教授。フランクフルト学派第三世代の代表的存在とされる。著作に、『権力の批判──批判的社会理論の新たな地平』、『承認をめぐる闘争──社会的コンフリクトの道徳的文法〔増補版〕』、『正義の他者──実践哲学論集』、『私たちのなかの私──承認論研究』、『理性の病理──批判理論の歴史と現在』、ナンシー・フレイザーとの論争的共著『再配分か承認か?──政治・哲学論争』(以上、法政大学出版局)、などがある。

「2023年 『自由の権利 民主的人倫の要綱』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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