- Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
- / ISBN・EAN: 9784625421051
作品紹介・あらすじ
本書は若者語を社会・歴史・心理の諸側面とからめてとらえ、その実態を明らかにし、また言語研究として体系的に記述したものである。その際できるだけ具体例をあげて論を確かなものにしようと努めた。
感想・レビュー・書評
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俗語研究の意義(①良い言葉だけでなく俗語も人の言葉である。②言葉と心理の関係が現れやすい。③社会・文化・世相をよく反映している。④造語法が豊富。⑤言語意識の考察)特に①については完全に同意する。一時的な流行語や個人語の範疇であるとの指摘・判断もできるため、この境界線に対し明確な立場を持ちたい。
キャンパス言葉辞典の一覧(p.14-15)が充実している。若者語の定義がされている。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
読了
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若者語をまさに「科学」してしまった本。
若者語の歴史を辿ると、いわゆるイマドキの若者の言葉も日本語の一つの形であることがよく分かります。
分かりやすく読みやすい文章なので、若者語に興味がある方はぜひ読んでみてください。 -
「若者語」というと、日本語の乱れとか、どちらかというと否定的に捉える視点が多いように思います。ところが、この本はその「若者語」を言語学的に分析してしまった、面白い視点の本です。
「若者語」の歴史、いろいろな時代の「若者語」の比較・分類、「若者語」がどのようにして出来るか等、とても興味深い話満載です。「最近の若者の日本語は…!」と眉をしかめる人達も、自分の時代の「若者語」との意外な共通点を見出して驚くに違いありません。そして、当の若者達ですら、自分の使っている言葉にこんなに学問的な説明がつくとは思ってもみなかっただろうと思います。「言葉とは何か」を考えるにも、面白い1冊です。