新釈漢文大系〈12〉韓非子 下巻

著者 : 竹内照夫

• 明治書院 (1964年5月1日発売)

感想・レビュー・書評

[別府さんの感想 · 2014年9月10日]

1964年に刊行されたシリーズ11・12巻が『韓非子』に当てられている。
※新釈漢文大系は全120巻・別巻１巻で中国古典（思想・政治・歴史ほか）を全文網羅する明治書院のシリーズ。本自体は白文注釈語釈余説で構成されたA5判サイズ。

著者は秦統一時代の漢の人物。
韓非子は政治理論を説き孫子は軍事理論を説く。有名な本のなかには話題が古典に触れる際に、この両者を比較して優劣を語っている議論を行うものもあるが、そもそも枠設定に無理があるので不毛と思う。なお、中国の大きな行政部分の歴史について言えば、儒家思想を建前としながら、法家思想に基づいた皇帝専制政治が清代まで続いた。