土偶界へようこそ――縄文の美の宇宙

著者 :
  • 山川出版社
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784634151147

感想・レビュー・書評

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  • 譽田亜紀子さんにより、70体のとても貴重ないろいろな土偶をカラー写真みることができます。

    縄文時代のその当時の技術は世界的に見ても大変高い技術で土偶が製作されてきたことがわかります。

    この本の中で紹介されているいちばん大きな土偶で有名な山形県最上郡舟形町西ノ前遺跡から出土した高さ45㎝の縄文の女神です。
    北海道函館市著保内野遺跡から出土した高さ41.5㎝の中空土偶は、均一の厚みで作られていて、後頭部には2本の線で楕円形のデザインが施され、両肩から背中にかけて意図的な計算された繊細な模様が描かれている。
    遮光器土偶も細部まで丁寧に模様が施されて作られている。

    わたしの太古のご先祖様たちは、どんな思いと意図で土偶を製作されてきたのかと思いました。
    日本全土でたくさん発掘されている土偶ですが、縄文時代は今から見るととても長い期間ですから、縄文時代のご先祖様たちにとってみても、日常的に当たり前にあったものではなくて、何年間かに一つだけ土偶が製作されたというわけなのですから、やはり土偶はご先祖様たちにとってみても、特別な想いや願い、労力をかけたかなり特別な製作品だったことがわかります。

    今までに大きな土偶は発掘されていません。
    それは大きな土偶を製作することは大変だったからなのかもしれませんし、あまり大きな土偶は作る必要がなかったからなのかもしれません。

    そしてもしかすると製作された土偶は縄文時代のご先祖様たちが接していた多くの宇宙人達の外見を表したのだと思われますので、本当に製作された土偶と同じくらいの大きさの外見の宇宙人達だったのかもしれません。

  • まずは土偶に近づいてみる - 土偶界へようこそ 縄文の美の宇宙 など - シミルボン
    https://shimirubon.jp/columns/1683867

    土偶界へようこそ | 山川出版社
    https://www.yamakawa.co.jp/product/15114

  • 978-4-634-15114-7
    C0021¥1600E.

    タイトル:土偶界へようこそ
    縄文の美の宇宙
    2017年6月20日 第1版第1刷印刷 同月30日発行
    著者:譽田亜紀子(こんだ あきこ)
    発行所:山川出版

    土偶とは 縄文時代に土で作られた人型(ひとがた)の焼き物の事をさします。
    -------------------
    文化庁が文化財指定時の時に付与する名称も統一されていない。
    イヌやイノシシなどの動物 動物型土製品という場合もある。
    日本に限らず、縄文時代に限らない物もある。
    素材が土で無く石であれば 「岩偶」(がんぐう)もしくは「石偶」(せきぐう)材木によるものは「木偶」(もくぐう)(弥生時代が多数)
    -------------------------

    土偶を愛してやまない(であろう)著者さんが70体の土偶を写真付きで思いこみたっぷりに紹介している。
    中日新聞 東京新聞のコラムとして発表したもの。
    拡大写真だけでなくX線写真や背後、上下からのアングル、部分のアップなど展示では知ることができない物も多数あって、著者さんの愛情を感じます。

    70番目の私の恩人として紹介している奈良県で出土した土偶。素人目に 目 に見える部分は実は耳の穴だそうで、著者さんもこの子には目がない鼻も無いと・・。何を根拠にあの部分が目で無くて耳なのかは書かれていない。
    偉い人(その道の権威の人)がそう言っているんだからそうなんだろうねぇ~ 分からんけどwwって感じで最後の 「より楽しむために」を読まなければ 土偶界に距離を感じたままで終わりそうなのが残念と感じた。
    より楽しむためににはその理由は書かれていないけれどまぁ、著者さんはホントに土偶が好きで、それから何かを感じるんだろうなぁ(波動が合うというか、良くわからない相性があうというか)という理解の仕方で終わった。

    この本から読みとれる事は、著者さんは土偶が大好きなんだねという事で、だから何?と言われればそれまでなわけで、同じ趣味の人同士なら楽しめるが、そのノリについていけない人には ふぅぅぅん・・・・。だし。
    知識を得たいと手にした人には だからなんだろうね?で終わる。著者さんは土偶についての肩書を書いてないので土偶マニア 土偶エンスーとしての立ち位置なんでしょう。他の著作物ではその道の最先端研究をしている人たちとも接触があるからある程度期待はしていたんですが、これは土偶をネタに妄想、空想を楽しむ一冊でした。

    悪い本では無いけれど、期待したものと違っていたので自分は☆2つです。
    学生の頃お世話になった山川出版さんの名前は懐かしかったな。
    -------------------------------
    土偶は現在、沖縄を除く地域で見つかっている。
    土偶と埴輪の違い
    共通点、古い時代の焼き物で祈りの為のもの
    違う処、土偶は縄文時代に 埴輪は古墳時代に副葬品として焼かれた。

  • 気軽に読むことができるので、ちょっと気になってみたという人におすすめです!
    写真満載で様々なタイプの土偶が紹介されています。縄文人の美的センスに脱帽!!
    著者の短めのコメントが、それぞれの土偶の魅力を上手に紹介してくれます。

  • どの土偶も、ユーモラスで面白い形をしているが、なぜこのような形になったのか謎だらけだ。明確な回答は得られないだけに、ロマンがある。
    土偶の出土は東日本にかたよっているが何故だろう。

  • 土偶界へようこそ 誉田亜紀子 山川出版

    著者によって擬人化された

    70人の縄文土偶との出合いを綴った四面写真集である

    時に裏表に左右上下を加えた五〜六面を費やす力の入れようだが

    投影写真というのは図面と違って
    
立体物を説明するのに適していないのかもしれない

    国宝に選ばれている技巧を駆使したデザイン性の高いものから

    素朴で稚拙な直感的作りの人間味豊かな物まで様々である
    お守りなのかマスコットなのか人形なのか
    
宗教的な意味合いがあるのか
    自作なのか専門家がいたのか


    選ばれただけあってどれも手に取りたい物ばかりであるが
    得に本物に触れて見たいと思うのは
    47番の消化器官を持つ土偶
    24番の高い塔のような土偶
    37番のストレッチ土偶
    41番の仮面の女神
    43番のシカ角のお守り
    45番の口を開けた筒形土偶
    70番の恩人

  • 「はじめに」に書いているのですが、
    ようこそ70体の土偶たちが織りなすゆるやかでユーモアあふれる世界へ。
    という紹介文です。
    土偶に魅せられた著者が、縄文人が作った土偶から発せられるメッセージを女性の感性で心温まる文章にまとめられたものであります。
    一万年以上日本列島で続いた縄文時代、現在全国で2万点以上の土偶が発見されています。
    今回紹介された70点の土偶を見ているだけでも縄文人の多様な人となりを感じることができます。
    すごい時間の経過を感じさせない著者の温かい気持ちが爽やかでした。
    平和で安全な日本列島で暮らした縄文人から発せられるメッセージを現代人が自分自身の感性で受け取ればいいのだなぁと素直に思いました(感謝)。

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著者プロフィール

(著)譽田 亜紀子:文筆家。岐阜県生まれ。京都女子大学卒業。奈良県橿原市の観音寺本馬遺跡の土偶との出会いをきっかけに、考古学に強く興味を持つ。各地の博物館、遺跡を訪ね歩いて研究を重ねている。東京新聞・中日新聞に「譽田亜紀子の古代のぞき見」、雑誌『ひととき』に「こんだあきこのドキドキ遺跡旅」を連載中。『知られざる縄文ライフ』『知られざる弥生ライフ』『知られざる古墳ライフ』(すべて誠文堂新光社)のほか、『はじめての土偶』(世界文化社)、『ときめく縄文図鑑』(山と渓谷社)、『土偶界へようこそ』(山川出版社)、『「縄文」のヒミツ』(小学館)、『かわいい古代』(光村推古書院)など著書多数。

「2023年 『知られざるマヤ文明ライフ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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