浴場から見たイスラーム文化 (世界史リブレット 18)

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  • 山川出版社
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  • Amazon.co.jp ・本 (82ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784634341807

作品紹介・あらすじ

イスラーム世界の公衆浴場は、ギリシア・ローマの伝統が発展して形成された重要な宗教的・社会的施設である。人々は現代に至るまで、古代以来の叡智が結晶した、この「生きた文化遺産」を生活のなかで活用し続けている。本書では、浴場を通してイスラーム文化の内面に分け入るとともに、これをヨーロッパや日本など、異文化世界の人々とイスラームとのあいだの相互イメージが形成される場としても捉えた。

感想・レビュー・書評

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  • 古代ギリシャ・ローマの浴場文化に起源を持つイスラームの浴場文化は独自の発展を遂げた。近代以降は衛生管理の不備とシャワーの普及により衰退し、各都市の旧市街を中心に細々と営業を続けているだけの場合が多いとのこと(37頁)。また、オスマン帝国やエジプトの浴場とは異なり、イランの浴場は17世紀末頃からやたら汚かったらしい(35-37頁)。欧州でも19世紀後半にオスマン帝国から輸入した浴場文化は根付かなかったらしい(62-68頁)。浴場文化が残ってるのは日本ぐらいかもしれない。

  • 古来,風呂に入る習慣があるのは日本国民くらいだが,「蒸し風呂」というくくりでいうと,ロシア・北欧にくわえて,イスラーム文化圏でも長く続いてきた,とのこと.そしてこの風呂のなかで祖先からのしきたりなどが教えられたと.

  • <閲覧スタッフより>

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    所在記号:209||セカ||18
    資料番号:10126356
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  • テルマエ・ロマエとの関連も。

  • タイトルの通り。「浴場」という観点から、イスラーム文明への古代ギリシャ、ローマ文化の影響。イスラーム圏の社会。詩、絵画などのイスラーム文化。イスラーム世界とヨーロッパとの交流。イスラーム世界と日本との交流といった諸問題を切り出す。

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