裸の山 ナンガ・パルバート

  • 山と渓谷社
3.67
  • (1)
  • (3)
  • (1)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 31
感想 : 3
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784635178198

作品紹介・あらすじ

「赤い信号弾」か「青い信号弾」か-1970年6月ナンガ・パルバート ルパール壁。弟ギュンターを失った、ラインホルト・メスナー初めてのヒマラヤ登山で、隊長カール・マリア・ヘルリヒコッファーとの間で起こった確執の一部始終を描く。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • メスナーがナンガで弟を失った時の真相が書かれた本で
    かなり分厚く、そして大変に読みにくい本でした。
    訳者も苦労したらしくて、そのことを「ちぎっては投げるような文体」と。
    まさにその通りで、また、全編なぜだか「現在形」で書かれているため、
    なんというか、「山行記」としては非常に入りこみにくい内容でした。

    先日読んだ「梅里雪山」とはまた違った読みにくさというか、
    梅里のほうは、淡々と飾り気のない文章で色気がない、と思ったけど、
    「裸の山」は、なんというか、ある意味、長編の抒情詩みたいな本でした。
    訳者も「文学作品と思った」と書いてるけど、そういう捉え方はアリかも。

    それにしても、酷い隊長で、メスナーがそれ以降
    彼独自のスタイルで登った理由がよくわかりました。
    来春日本でも公開される映画をぜひ見てみたいです。

  • 「ナンガ・パルバード」ウルドゥー語から翻訳すると「山々の王」もしくは「裸の山」になる、この山を初めて見たヨーロッパ人のアジア探検家シュラーギントワイトはカシュガルで殺され、これがナンガ・パルバードの不吉な運命の始まり・・・
    最初に挑戦したママリーは消息を絶ち、次いで挑戦したメルクルは吹雪に閉じ込められポーターのゲイ・レイと凍死、その後メルクルの異父弟カール・マリア・ヘルリヒコッファーが、遠征隊長を引き継ぎ悲劇は繰り返される。
    初めて登頂したヘルマン・ブールは、ヘルリヒコッファー隊長の意に反し頂上に向かいボロボロになって帰還、「命令違反者」と非難され成功の栄光を横取りされる。
    そしてこの本の著者ライン・ホルトメスナーはヘリヒコッファー隊長のもと、ナンガパルバードに挑み新たな悲劇が起こる。
    この本はナンガ・パルバードの歴史がよく理解でき、メスナー本の中でも大変読みやすい1冊でした。

全3件中 1 - 3件を表示

ラインホルト・メスナーの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×