- Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
- / ISBN・EAN: 9784641091313
作品紹介・あらすじ
本書は、論文やレポートに使うべき「文」や「段落」の書き方を、経験則の形にして、単刀直入に述べたものです。
感想・レビュー・書評
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学術論文、小論、報告書、マニュアルなどに、どんな構造や語句をつかった「文」や「段落」を書くべきかについて私見を述べるというが本書の主旨です。
実用文を書くための、オーソドックスな内容です。
気になったことは以下です。
・文章を書くためには、思想(書きたいこと)を言語で表現する訓練が必要
・「よい」文章には、”論理性”があります。よい文章は簡潔で明晰な文の連続と、論理の一貫性、起承転結性を備えている。
・文が長くなると、文書構造が複雑になり、文の意味がとりづらくなります。
・よい文章は読みやすいことが必要です。
・悪い文章では、不要な形容語句や接続詞を使いすぎている。
・明晰な文章を書くためには、文法に即し、主語、述語、修飾語の明確な文、省略のない文、意味の明確な文をつくる
・短文の連続ばかりでは、文意はとりやすいが、文がぶつぶつとキレ、文章が落ち着きをなくしたり、単調になる。一方、重文や複文を多用すると、文法や意味に整合性、結束性を欠き、理解するのに困難な文章になりやすい。
・論理性のある文章を書くためには、①構文のしっかりした文、構造の完全な文を書く、②否定文より肯定文を、受動態よりも能動態を使った分を書く、③1つの文には、一つの考えを表現する。短文を基調として、重文、複文の入った文を書く
・簡単に理解できる文がよい文
・段落は、その始めを一字下げてから、始めるのが鉄則
・主題の展開 一般から個別へ(演繹的)、個別から一般へ(帰納的)の順番で展開する。
・段落には主題がある。主題文がそれを明示する。主題文以外の文は、主題に関連することを述べる。
・悪い段落、主題がない、主題が不明確、複数の主題がある。
・良い段落、主題は、かならず1つにすること
・論文やレポートには、形式がある。何を、誰に、何のために、どのように伝えるか。を書く
・まず構想を練る。次にアウトライン(筋書き)を書く
・論文 要約、序論、本論、結論
・文章の原則:何かをある目的をもってだれかに伝えること。文章を書くためには、まず文章を読むことに始まる、話すには大いに聞く必要がある。
・形式面 構成、明晰性、読みやすさをチェック
・内容面 課題との整合性、首尾一貫性、独創性
・文章を書く上での注意3点 ①議論をせよ、同僚と。②主題に固執し、主題から離れるな、③10分で語れるようにせよ。
・書いたら、すこし間をおきながら、修正と書き換えをくりかえすこと。書いたときの興奮を覚まして冷静に内容を見直すこと
目次
まえがき
第1章 文章のよしあし
1 味の文章と論理の文章
2 文章の枠組み
3 文章と文体
第2章 文を書く技術
1 文の構造
2 文と文章
3 文の基本原則
4 文の補則
第3章 段落を書く技術
1 段落の構造
2 段落と文章
3 段落の基本原則
4 段落の補則
第4章 文章の作法
1 文章の構造
2 論文の設計
3 文章の原則
第5章 表記の方法
1 句読点の使用原則
2 漢字の使用原則
3 外国語の使用原則
あとがき
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【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/488728 -
実際の例を用いた分かりやすい本。文章を書く際にパラパラめくって気持ちを落ち着かせるときに読みます。