吾妻鏡: 現代語訳 (1)

制作 : 五味 文彦  本郷 和人 
  • 吉川弘文館
3.76
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本棚登録 : 150
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (210ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784642027083

作品紹介・あらすじ

鎌倉時代のもっとも基本的な歴史書、その難解な原文を、待望の現代語訳化。現代語で読む『吾妻鏡』ついに誕生。治承4年(1180)以仁王の平家追討令旨に応じ東国各地に源氏が蜂起する。伊豆の流人頼朝の挙兵、石橋山合戦の敗北、房総半島を経て関東を席巻しての鎌倉入り、富士川合戦の勝利、そして関東掌握へ。89歳の老武者三浦義明の討死、黄瀬川宿での頼朝・義経の初めての対面等数々のエピソードに彩られた、鎌倉武家政権の誕生を活写する。

感想・レビュー・書評

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  • 吾妻鏡、歴史本というよりも、日記だね。
    ちょっと意外でした。なんか、かっこいい文章が書いてあるのかと思えば…。日記だったとはー!
    驚きを隠すことができま1000円。(^。^)

  • 1180年~1182年の『吾妻鏡』の記述。
    ・『吾妻鏡』とその特徴
    ・『現代語訳吾妻鏡』の底本について
    ・本巻の政治情勢
    ・吾妻鏡 第一 治承四年(1180)4月~12月
    ・吾妻鏡 第二 養和元年(1181)正月~12月
           寿永元年(1182)正月~12月
    本書のほぼ半分を占める分量の注、有り。
    付録は、干支表、時刻表/方位、旧国名地図、平氏関連、
    源頼朝の挙兵関係地図、各家系図多数、など。

    1180年、以仁王の平家追討の令旨から、源頼朝の挙兵と
    鎌倉入り、関東での権勢掌握に至る1182年12月末まで。
    石橋山の敗戦から安房へ渡り、続々と増える味方を率い、
    鎌倉へ。富士川の合戦に義経との対面、平清盛の死。
    頼朝、忙しい・・・鎌倉の整備から、神仏への祈願や儀式、
    合い間に訴状の裁定、勲功に懲罰。そして政子が頼家出産。
    各地での戦いの様子が分かるし、京に居る三善が良い仕事を
    してたり、亀の前の騒動まで記録されているんですねぇ。
    数種の写本(北条本だけでも全51冊)を底本にし、
    しかも、底本は和風漢文で記述されているので、
    自力で読むのが不可能だったから、現代語訳はありがたいです。

  • 玉三郎さんの静御前を観てから、気になり、吾妻鏡を読み始めましたが。こんな長い冊集とは知らず…。淡々と日々の事柄が頼朝さん側から書かれているのが面白いです。

  • 『吾妻鏡』は執権北条氏を正当化する目的で編纂されたと考えられている。執権北条氏は源氏将軍の権力を事実上簒奪した。さらに承久の乱では臣下が上皇の追討軍を破り、上皇を罰するという君臣関係の観点では逆賊の所業をなした。この北条氏を正当化する論理として、北条氏が徳のある政治を行い、天が北条氏を認めているとした。北条氏に対立する勢力が滅びる直前には大抵不吉な出来事が描かれる。この点では易姓革命を正当化する中国の歴史書の雰囲気がある。

  • 大河ドラマ「鎌倉殿の13人」を見てから読み始めた。この第一巻は、ドラマの12話の亀の前事件くらいまでの出来事が日付順に淡々と収録されている。
    とにかく登場人物が多く、よく似た名前が多いので、ドラマで演じてくれている役者さんを思い起こすことで興味を持ち続け、なんとか読み終えることができた。

  • 頼朝が挙兵してから、本格的に平氏と衝突する直前までが描かれています。

    見るべき内容としては、地歩固めのために、関東の各所に出兵したり、論功をしょっちゅうしていたり、というところでしょうか。

    目を引きやすい戦以外にも、やるべきことは沢山あったということが分かります。

  • 源頼朝挙兵から、関東の実質支配を確立するまでの歴史が語られている。
    各地の土地争いの裁定(裁判)や、神社仏閣への寄進など、合戦とは違う日々の政務についてよく知ることが出来た。

  • 少しは歴史書を読んで、我が国の実態を考えたかった。

  • 北条本、島津本、吉川本の3種があること。北条本は、家康の所持本であったともかかれています。この吉川本は、前者ふたつとは全く異なる周防岩国の吉川家に伝来するものだとか。収集時期は、1522年までの20年という風に記されています。

    最初の解説と、当時の政治情勢のところを読むだけで十分面白いです。

    というより、じっくり腰を据えて読まねば、一人で47巻は無理そうです。ついでにいうと、吉川本は、巻数が違うのも有名なんですって。

  • ややこしい人物名など飛ばしながら読んでいるが、大きい事件だけを取り上げた教科書や歴史書ではわからないこの時代の雰囲気が見えて来る。
    平安から鎌倉時代、次から次へと戦に明け暮れている。医学や天気だけでなく政治や戦争まですべてが神頼み。坊主が権力を持っていたわけが納得できた。幕府が成立後は将軍も御家人などの陳情におわれる毎日がちょっとあわれ。また火事がおおいのはしかたないとして、大地震が頻発し、日蝕、月食も結構現われる。
    さらに続刊を読み進めていくと、頼家は蹴鞠に夢中で京から名人を呼び寄せ毎日蹴鞠三昧。実朝は和歌など京文化にべったりで散財している。『吾妻鑑』は北條側からの記述とはいえ、頼朝の血縁者には御家人から不満が貯まっていったのがわかるような気がする。

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