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- Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
- / ISBN・EAN: 9784642052757
感想・レビュー・書評
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なぜ近衛文麿が、華族初の総理大臣になったのか。そして、なぜ彼が就任当初内閣総理大臣として日本国民から人気だったのか。それが知りたくて、本著を読む。
京都大学在学中から貴族院の議員となり、若い議員であったこと。比較的背が高くルックスにも光るものがあり、知性的であったこと。また、大正の若者の自由主義を尊重しつつ、国家主義であったこと(それは理想論にすぎなかった)などが挙げられる。
本著を読む前は、彼を内閣総理大臣に推した元老・西園寺公望と、ずっと良好な関係だと思っていた。裏で西園寺が国民的人気者の近衛を操っているのだろうと思っていたが、そうではなかった。互いに理解できずに、関係性を続けていることがわかった。
暗中模索の中、第二次世界大戦に向かい、国家総動員法や大政翼賛会をつくる。そして、唯一彼の味方だった国民からの支持も、失っていく…。
関東軍の情報は彼に届くことがなく、昭和天皇から情報を得ながら。
総理大臣になってからは、ずっと孤独な独裁政治だったんだな。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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