- Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
- / ISBN・EAN: 9784642058797
作品紹介・あらすじ
源義経らの活躍で源氏が勝利し、鎌倉幕府の成立史として語られる源平合戦を、敗れた平氏の視点から描くと何が見えてくるのか。『平家物語』を中心に、富士川から壇ノ浦にいたる経過を、在地勢力の動向とそれら集団のもつ性質を解き明かしつつ詳述。軍事制度の変遷、武人としてのあり方の違い、後白河院の関与、戦争目的の変化など、多方面から描く。
感想・レビュー・書評
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関東における頼朝・義仲の挙兵から壇ノ浦の戦いまでを、敗者である平氏の視座から描写する内容。戦争の経過のみならず、軍制の再構築や、分立する一族の様相・武門としての意識の変化など、滅亡にいたる諸局面の描写が面白い。
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平氏視点からみた治承寿永の内乱。以仁王の挙兵に始まる皇位継承戦争を安徳や北陸宮を抑えて後鳥羽支持派が勝利した。後白河の思惑では、平氏を滅ぼすことよりも三種の神器を確保して後鳥羽の正当性を担保することにあり、都落ち後も和平の機会は何度もあった。国衙で大動員はできるものの適切な大将軍の選定ができず、東国や北陸への追討使には分家を押出し敗北、最終的に池殿・小池殿といった分家は離脱した。三年続いた全国でなく西国の飢饉が痛かった?玉を握っているゆえか、賊軍ではなく復帰する手立てが立たずの時間切れか?(2018年)
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