クジラとともに生きる: アラスカ先住民の現在 (フィールドワーク選書 3)
- 臨川書店 (2014年5月26日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (196ページ)
- / ISBN・EAN: 9784653042334
作品紹介・あらすじ
なぜ彼らは、それでも捕鯨を続けるのか
温暖化による生態系の変化や反捕鯨運動など厳しい現実がとりまく極北の村で、クジラを中心とする文化・社会を継承する先住民イヌピアット。多くは他の仕事を生業とする彼らが、いまなお捕鯨をその精神的な支柱とするのはなぜか。捕鯨の準備から狩猟・解体の現場、収穫祭・感謝祭などの祭事に密着し、村びとと対話を重ねるなかで明らかになった、捕鯨文化の実態を紹介する。
感想・レビュー・書評
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2021年4月期展示本です。
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1000年も続いているアラスカのイヌピアット(いわゆるエスキモー)の捕鯨と鯨を食べる文化のフィールドワーク。日本の捕鯨とは全然違う、現代の生活にあわせて伝統を守っているが、都市化ばかりでなく温暖化の影響もあり、今後この文化を引き継いでいくのはなかなか難しそうだ。
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2015年3月新着
「フィールドワーク選書」はシリーズ名だが当館では全部ではなく、本学に関連するテーマに絞って選書している。本書は言うまでもなく、捕鯨というテーマが入っているので。
本書での「フィールド」は、アラスカ先住民のイヌピアット。彼らは今でも伝統的なホッキョククジラ猟を続けている。アラスカは言うまでもなく米国である。そこに予想されるフクザツな状況、著者がなぜこの研究をしているかの背景なども含めての本書である。
イヌピアットって?というところからまず理解しなければならないが、著者が暮らしたバロー村を描く手並みもなかなかで、ついつい読み進めてしまう。「フィールドワーク」は有効か、というところまで時として悩む姿も共感できる。社会学の本のような、文化人類学のような、著者の半生記のような、いずれにしても読みでがあります。