- Amazon.co.jp ・本 (263ページ)
- / ISBN・EAN: 9784750308876
作品紹介・あらすじ
人権活動の究極の目標は,最も個人に密着した〈性〉の解放と自立である。科学・人権・自立・共生をベースにした性教育の推進者が展開する〈セクシュアル・ライツ〉の理念と日本の現実。興味津々の入門書。
感想・レビュー・書評
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図書館で借りてきた本
この本の副題、「セクシャルライツは人類最後の人権」は非常に有名な著書の言葉であり、それ故この本を読もうと持ったきっかけなのだが、中に書いてあることは、わたしにとってはあまり目新しいことはなかった。その中では最後に書いてあったウィルヘルム・ライヒの
「人々が満足のいく秩序だった愛情生活を容易に営めるようになれば、その度合いに応じて情欲にかられた性や野蛮な性は姿を消し、責任云々について忠告を与える必要もなくなるはずだ。健全で満足のいく性生活には、もともと性的責任が存在するのである。しかし、どうしたらそのような性生活が可能になるかについては、まだ議論を重ねる余地が大いに残されている。抑圧や道徳、また性を密室にとじ込めておくことによっては性交そのものに影響を及ばずとも問題をつぎつぎ造り出すだけであることを、我々は肝に銘じなければならない」
という言葉が印象に残った。 -
入手困難の福音館書店『さわってごらん ひとの からだ』は子供の感情表現が豊かな良質の写真集。「ひとにさわってもらってうれしいのは、すきなひとときもちいいなぁとおもうときだけだよね。」というメッセージを未就学児にわかる表現で伝える。山本直英は教育学の立場からデリケートな子供への性教育を論じる。その内容は大胆かつストレート、性への後ろめたさがまったくない原衝動を守ることが健全な性倫理を育むというものとして、いつかやってくる性交の瞬間を肯定している。