東ティモールを知るための50章 エリア・スタディーズ (エリア・スタディーズ 60)

著者 :
  • 明石書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784750323886

作品紹介・あらすじ

ポルトガル,日本そしてインドネシアによる侵略・支配の歴史を経て,ようやく独立を果たした21世紀最初の独立国,東ティモール。国連による統治でつかの間の平和を見たものの,2006年春,再び混迷の度を深めたこの国の将来を探る。

感想・レビュー・書評

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  • 図書館で借りた。
    インドネシアとオーストラリアの間にあり、2002年に独立したばかりの東ティモール。そんな東ティモールについて深く知れるのが本書。
    独立した時は、「ふーん、新しい国ができるんだ。ってか、国って増えるんだ」程度の認識で、約20年が経過しても「旧ポルトガル領だったから、インドネシアと喧嘩別れしたんでしょ」が知識として増えた程度だった。もっと知りたくて借りてみた。
    歴史の章は知らない話が多く、非常に驚いた。ポルトガルの植民地支配事情もそうだが、戦争時のアイデンティティの無さと、それによる終戦後の独立意識が高まらなかった背景は、「なるほど、だから独立があんなに遅かったのか」と自分の中で繋がった。
    言葉も多言語で安定していないというのも特徴的。"東ティモール語"的なものがあって独立したものだと思いこんでいた。
    まだまだ世界は知らないことも多い。勉強になった1冊でした。

    この本が書かれたのは2006年なので、独立したばかりのバタバタな時期だ。今の指標で見れば、一人あたりGDPも文献によってはミャンマーなどを抜いており、経済成長はしているようだ。

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著者プロフィール

北海道生まれ。大学時代にバックパッカーを経験し、米国オハイオ大学大学院東南アジア研究科を修了。その後、定時制高校教諭時代に東京都立大学大学院博士課程に在籍。10年間の高校教員を経て、1995年から大学教員になる。独立直後の東ティモール国立大学客員研究員、台湾国立政治大学客員教授、現在はベトナム国家大学ハノイ校日越大学日本学プログラム共同学科長を兼務。社会活動として、開発や平和構築系の国際NGO代表、国連UNHCR協会理事、JICA専門家、外務省ODA評価主任や、アジアの紛争後国家の国際選挙監視員にも多数参加。現在、日本東ティモール協会副会長を務め、東ティモールの国家建設を支援。2009年4月より早稲田大学社会科学総合学術院教授。神戸大学博士(政治学)。
専門は、国際関係論、国際協力、平和構築、東南アジア政治。
主要著書として、『平和構築のトリロジー-民主化・発展・平和を再考する』(明石書店、2021年)、『新しい国際協力論-グローバル・イシューに立ち向かう【第3版】』(共編著、明石書店、2023年)など、その他多数。

「2024年 『国際協力入門 平和な世界のつくりかた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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