現代インドネシアを知るための60章 (エリア・スタディーズ113) (エリア・スタディーズ 113)

制作 : 村井 吉敬  佐伯 奈津子  間瀬 朋子 
  • 明石書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784750337487

作品紹介・あらすじ

南北1800km、東西5000kmの海に囲まれた多島国家インドネシア。自然、民族、言語、文化、歴史、宗教、産業とどれをとっても想像を超える多様性に富む国のダイナミズムに学ぶべきことは多い。成立67年、アジアの大国、インドネシアの魅力を描く。

感想・レビュー・書評

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  • 国軍と警察の関係性が分かった。後は日本との歴史。経済は佐藤百合著。多様性と多様性故の寛容さが、ネシアの特徴だと思う。でも貧しい国故の贈収賄はまだまだなくならないのだろう。地元民と移民、資源を巡る対立、そこに漬け込む警察、司法マフィア。この国は、もっと良くなって欲しい。

  • 引き続きアジア諸国の今を急速インプットする一環で読了。
    2013年刊行という10年前という最近の書籍ではないものの、400ページ弱の分量と結構な情報量があるので、特に文化や歴史、地理を知る目的で読んだ。
    とりわけⅡ自然、Ⅲ暮らし、Ⅴ教育・宗教、Ⅵ政治、Ⅶ地域紛争とテロのセクションは、10年前の情報ではあっても知ることに十分意義がある内容だったかな。

  • 少し古いけど、インドネシアの気候、工業、人種、歴史など網羅された本。

    歴史は解釈が違うのでなんとも言えないが…


    少し古いけど、
    全体をさっと確認したいときには役立つかも。

  • ジャカルタ旅行から戻ってきて興味のあるところを読み始めた。ジェンダー、宗教、言語のところなどが特に面白かった。日本人にとって非常に聞きやすいし発音しやすい言語だと思った。また意味も分かりやすいものがあると思ったらいわゆる外来語の取入れが多いからでもあるらしい。

  • インドネシアについて詳しく書かれた本がそう多くない中で、いくつかキーワードから文化を知れる本として重宝する。ただし情報量は多くないので詳しく知りたい内容は別途調べる必要あり。特に歴史的な背景はネットと併用して理解を深めた。
    インドネシア全体をさらっと知りたい人には十分。

  • インドネシアについて、細かい項目に分かれて、丁寧に書かれている。旅行本などではわからないインドネシアを知るにはとても参考になる。日本とインドネシアの関係性についても勉強になった。

  • 【版元の情報】
     南北1800km、東西5000kmの海に囲まれた多島国家インドネシア。自然、民族、言語、文化、歴史、宗教、産業とどれをとっても想像を超える多様性に富む国のダイナミズムに学ぶべきことは多い。成立67年、アジアの大国、インドネシアの魅力を描く。
    http://www.akashi.co.jp/book/b107909.html

    【目次】
    はじめに(2012年12月24日 編者を代表して 村井吉敬) [003-005]
    地図 [006]
    目次 [007-014]

    I  はじめに
    第1章 インドネシアへ行こう──心ときめくエメラルドの島じまの連なり 016
    第2章 インドネシアになるまで──古い国家なのではない 020
    第3章 「多様性のなかの統一」と「想像の共同体」──「想像される」国家 024
     【コラム1】移動と混淆──バジャウ人の世界 028

    II 自然
    第4章 地理──島と海と火山と 032
    第5章 湿潤熱帯のモンスーン──雨の降りかたに目を向ける 038
    第6章 動物──進化論のもうひとつの故郷 043
    第7章 植物の楽園──多様な熱帯林 050
    第8章 地震・津波・火山噴火 災害大国?──和平や再婚も災害復興の大切な一歩 056
     【コラム2】津波ニモマケズ病ニモマケズ──被災した「ハンセン病の集落」 061

    III 暮らし
    第9章 民族と暮らし──あふれる多様性、たくさんの驚きと学び 066
    第10章 工場労働者とモノ売り──低位中間層の仕事と暮らし 071
    第11章 ジャワ農村で農業をして生きる──「ノミほどに小さな」農民たちの日常 076
    第12章 漁村に暮らす──海に生きる人びとの時間と空間 081
    第13章 ムスリムの暮らし──変わる時間の観念・衣・食 088
    第14章 ジェンダー──世界最大のイスラーム国のジェンダー規範 091
    第15章 健康と病気──住民参加でいのちを守る 096
     【コラム3】地方最低賃金を実感する──予算3万ルピアのマリオボロ通り仮想観光 100

    IV 文化・芸術
    第16章 インドネシアの近代文学──人びとの祈りに寄り添って 104
    第17章 歌で語り音でつながる──そのとき限りのアンサンブル 109
    第18章 インドネシアの伝統染織──社会のなかの布、布がつなぐ社会 114
    第19章 住居──地域の生態系にもとづく多様な形態 119
    第20章 食──「インドネシア料理」と「地方の料理」 124
    第21章 ファッション──服は人をあらわす 128
    第22章 ポピュラー・カルチャー──クール・ジャパン、クール・インドネシア 133
    第23章 観光──どう歩くか世界文化遺産 138
     【コラム4】文化をめぐるマレーシアとの対立──国民国家と文化遺産 143

    V 教育・宗教
    第24章 インドネシア語──しなやかさとユーモアがいちばんのもち味 148
    第25章 学校教育──地域の自律性と多様性を保障する教育へ 152
    第26章 宗教──国家と多宗教社会 157
    第27章 イスラーム──多様な展開 162
    第28章 ヒンドゥー教とバリ人──「文化」と「宗教」をめぐる政治 168
    第29章 民間信仰──もうひとつの世界 173
     【コラム5】いまどきの学校事情──国際水準学校と速習プログラム 178

    VI 政 治
    第30章 近現代史概説──「多様性のなかの統一」を目指した近代国家への道 182
    第31章 9月30日事件とその後の虐殺──真相究明と被害者救済 187
    第32章 スハルト体制と民主化──改革は進んだのか 191
    第33章 国会と選挙──形式的な役割から民主政治の中心へ 196
    第34章 国軍・警察──国防と治安のはざまで 201
    第35章 人権──連綿とつづく「不処罰」の慣習 206
    第36章 汚職──汚職撲滅をはばむ「司法マフィア」 211
    第37章 外交──ASEANの盟主、復権を目指す 216
     【コラム6】コインの裏表──インドネシアとシンガポール 221

    VII 地域紛争とテロ
    第38章 東ティモール問題──民主化に貢献した「靴のなかの小石」 226
    第39章 アチェ──永続的な平和は実現するのか 231
    第40章 パプア──植民地支配と東西冷戦に翻弄された先住民族 236
    第41章 民族紛争と宗教紛争──スハルト体制末期から崩壊後にかけての紛争を中心に 240
    第42章 イスラーム急進派の動向──引き継がれる思想、ゆるやかにつながる人・組織 245
     【コラム7】イスラーム防衛戦線──「イスラーム服を着たチンピラ」 250

    VIII 経済
    第43章 インドネシア経済史──国有化、工業化、そして新興経済大国へ 254
    第44章 財政と金融──「重債務の国」「高金利の国」からの決別 258
    第45章 産業構造の変化分散した成長エンジン 263
    第46章 農業──300年におよぶ栽培強制とその終焉 268
    第47章 貿易構造の変化──バティック服まで中国製? 273
    第48章 労働──インフォーマル・セクター主体の性格と、暗い時代と明るい時代 278
    第49章 海外出稼ぎ労働者の人権問題──現代の奴隷制 283
    第50章 人口の地域的偏在と移住政策── ジャワ島と外島 289
     【コラム8】貧困者支援──貧困者より投資家支援を優先 294

    IX 開発
    第51章 エネルギー開発──日本のエネルギー・セキュリティの陰で 298
    第52章 鉱山開発──資源ナショナリズムの行く末 304
    第53章 原子力発電所──「エネルギー危機」を乗り越えるための巨大なリスク 311
    第54章 森林の開発と保全──二酸化炭素という怪物の登場 316
    第55章 農園開発──アブラヤシ生産の現状と問題 321
     【コラム9】サシと伝統的資源管理 327

    X インドネシアと日本
    第56章 トコ・ジュパンとからゆきさん──日本人の南方進出 332
    第57章 来日する移住労働者──技能研修生から看護師・介護福祉士候補まで 338
    第58章 日本軍政──大きく攪拌されたインドネシア社会 344
    第59章 戦争賠償──経済進出の先行投資 349
    第60章 ODA──賠償にさかのぼる汚職の連鎖 353
     【コラム10】何の補償も受けられなかった「ロームシャ」と「慰安婦」たち 357

     現代インドネシアを知るためのブックガイド [361-371]

  • マレーシアとは仲が悪い一面もある。過去にスハルトが対立していたり、マレーシアがガムランやバティックなどを自国のものにしようとしている、など。

    別な本で人気説教師特集れていただったAaGymが、2人目の妻を娶ったことが週刊誌にすっぱ抜かれて人気急落メディアからも追放

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著者プロフィール

1943-2013年。早稲田大学大学院経済学研究科博士課程中退。上智大学外国語学部教授。早稲田大学アジア研究機構研究員教授を歴任。
著書: 『スンダ生活誌――変動のインドネシア社会』(NHKブックス、日本放送出版
    協会。2014年『インドネシア・スンダ世界に暮らす』と改題。岩波書店、岩波現
     代文庫)
    『小さな民からの発想――顔のない豊かさを問う』(時事通信社、1982年)
    『スラウェシの海辺から――もうひとつのアジア・太平洋』(同文舘、1987年)
    『エビと日本人』(岩波書店、岩波新書、1988年)
    『サシとアジアと海世界――環境を守る知恵とシステム』(コモンズ、1998年)
    『グローバル化とわたしたち――国境を越えるモノ・カネ・ヒト 』(岩崎書
     店、2006年)
    『エビと日本人Ⅱ――暮らしのなかのグローバル化』(岩波書店、岩波新書、
     2007年)
    『ぼくの歩いた東南アジア――島と海と森と』(コモンズ、2009年)
    『パプア――森と海と人びと』(めこん、2013年)
    『海境を越える人びと 真珠とナマコとアラフラ海』(共編著、コモンズ、201
     6年)

「2023年 『小さな民からの発想』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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