オフショア化する世界――人・モノ・金が逃げ込む「闇の空間」とは何か?

  • 明石書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784750347158

作品紹介・あらすじ

1990年以降急速に進んだ新自由主義経済と移動に関する技術革新を背景に、国境を超えた労働・金融・娯楽・廃棄物・エネルギー・気候変動やセキュリティの移動が「富裕層の一人勝ち」を引き起こす「オフショア化」を分析し、そこからの脱却の道を探る。

感想・レビュー・書評

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  • 言うなれば「全部オフショアのせいだ」。税や規制の問題のみならず、エネルギーやゴミまであらゆる切り口でオフショアリングの弊害を説いた本。現代の資本主義の一面を示しているのは間違い無いが、ちょっと書きすぎとの印象も。経済学のみならず、オフショアリングの幅広い社会学的な意味合いに興味があると面白いのではないか。

  • 仕事、課税、娯楽、エネルギー、廃棄物、セキュリティと戦争、気候変動リスクと新自由主義に対する国民国家によるローカル化。

  •  終章では「すべてをホームに戻す」、オフショア化を反転させるには地域の市民社会の結束が必要であると、筆者の願いにもとれる思いが綴られている。
     オフショアされる仕事、課税、レジャー、エネルギー、廃棄物、セキュリティについてそれぞれの専門家の研究を精緻に分析して紹介している。
     

  • 東2法経図・6F開架 361A/U86o//K

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著者プロフィール

(John Urry)1946~2016年。ロンドン生まれ。英国の社会学者。ランカスター大学社会学科教授、英国王立芸術協会のフェローなどを務めた。21世紀における「移動」をめぐる新たな社会科学の中心的人物として、世界的に著名。
日本でも『観光のまなざし』『場所を消費する』『社会を越える社会学』『モビリティーズ』などの邦訳で広く知られ、その著作について、社会学者の北田暁大は「具体性と抽象性を往還するなかで理論が生成していく現場を読者は目撃することになる。……スリリングであると同時に論争的でもある」と評し、作家の髙村薫は「20世紀を生きた者なら誰でも身体感覚としてもっている感覚を初めて言葉にしてもらった驚き」と述べるなど、アカデミズムを超える広い読者層を獲得している。
2003~2015年、ランカスター大学に「モビリティ研究所」を設立し責任者を務めた。2015年、新たに「社会未来研究所」を設立し共同責任者となり、人生の最後の時間を“モビリティーズ・スタディーズ”の集大成としての“未来研究”にかけ、翌年の2016年に亡くなった。本書は、その最後の研究成果として結実したものである。

「2019年 『〈未来像〉の未来』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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