オックスフォード哲学者奇行

著者 :
  • 明石書店
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784750354811

作品紹介・あらすじ

ゴシップからはじめる不真面目な英国哲学入門。アンスコム、ストローソン、パーフィット、ケンブリッジのウィトゲンシュタイン……明晰で分析的な文章の裏にある、哲人たちの一風変わった人生とは。好評を博したウェブ連載の紀行エッセイを3万字増量して書籍化。

感想・レビュー・書評

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  • 20世紀中頃、オックスフォード学派の最盛期を創り上げた哲学者たちの関係性や人間味を垣間見ることができた。
    能力差や業績はさておき、私はいつかの彼らと同じ大学院生なのだと読みながら実感し、自分も彼らのようにもっと哲学を楽しみたい、熱中したいと思った。背中を押された。

  • 変わった哲学者の行動が取り上げられている本という予想に反して、ほとんどの哲学者は普通の人だった。主に20世紀のオックスフォード大学で哲学の教鞭をとった人の紹介である。チューター制をとっていて、師匠と弟子という関係が強く現れるのだが、それ以外にも哲学者同士の議論が活発だったことが窺われる。驚いたのは女性の哲学者が多く活躍していることだ。第二次世界大戦の影響で、男性の多くが兵役に従事していた状況もあるが、それ以前から女性が大学に行って哲学を学ぶこと、さらに育児をしながら研究を続けることが可能であったことがわかる。登場人物についてほとんど知らないし、哲学者は難しそうで知人になりたくないと思っていたが、哲学者同士で恋愛、結婚、嫉妬などのエピソードを読むと、親しみが湧いてきて面白かった。

  • 「ゴシップからはじめる」の通り。変人紀行といった感じ。けど、人間味があって、社会・組織の縮図みたいに思えた。多様性がある良い社会・組織という印象。1つのコマの文量も少なめでテンポ良く読めます。


  • 紀伊国屋じんぶん大賞2023
    摂南大学図書館OPACへ⇒
    https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB50315736

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/782434

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著者プロフィール

1974年大阪府生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程研究指導認定退学。博士(文学)。東京大学大学院医学系研究科専任講師等を経て現在,京都大学大学院文学研究科教授。
主な著書に『COVID-19の倫理学』(ナカニシヤ出版,2022年),『実践・倫理学』(勁草書房,2020年),『正義論』(共著,法律文化社,2019年),『入門・倫理学』(共編,勁草書房,2018年),『マンガで学ぶ生命倫理』(化学同人,2013年),『功利主義入門』(筑摩書房,2012年),『功利と直観』(勁草書房,2010年,日本倫理学会和辻賞受賞)など。

「2022年 『オックスフォード哲学者奇行』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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