不滅の哲学 池田晶子

著者 :
  • 亜紀書房
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本棚登録 : 226
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784750516486

作品紹介・あらすじ

「いのち」によって支えられている今を深く味わう。
そのときはじめて、私たちは深い安堵に包まれる、と池田晶子はいうんだ。


『14歳の哲学』をはじめ多くの傑作を遺した孤高の哲学者、池田晶子。
彼女が考え抜いたものとは何だったのか。
その核心を読み解いた名著に書き下ろしの一篇「不滅の哲学」を加えた増補新版。
 
 
彼女の哲学は多層的で、一義的に語ることを拒むところがある。
あるときまで私にとって池田晶子は、稀有なる「魂」の語り手であり、言葉の神秘を生きた人物だった。
だが、このたび、静かに映じてきたのは、愛の哲学を語る一人の思索者の姿だった。
そして今、この本を手放そうとする段になって、浮かび上がってくるのは、熱い言葉で幸福とは何かを語ろうとする池田晶子の姿である。(あとがきより)

感想・レビュー・書評

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  • かなり多くの示唆を得た

  • 2021I045 121.6/Wa
    配架場所:A3 東工大の先生の本

  • …本を開き、活字を追うだけでは、コトバは顕われてこない。

  • 摂南大学図書館OPACへ⇒
    https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB50222711

  •  池田の生誕60年に合わせ装いを新たに出版された本書。〝哲学の巫女〟を自任し強靭なる〝哲学エセー〟を開拓した池田の哲学の本質を天性の〝哲学的詩魂〟に見、若松もまた独自の〝批評的詩魂〟においてその定位を試みる。永遠の相の下、類例のない濃密な思索の交感があった。科学的認識のみによっては到達しえない豊饒なる境地。生前、池田は予言していた。日常の言葉で真を語る存在の出現を。若松が紛れもなくそのひとりであることを確信した。

  • 20/08/23。

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著者プロフィール

1968年新潟県生まれ。批評家、随筆家。 慶應義塾大学文学部仏文科卒業。2007年「越知保夫とその時代 求道の文学」にて第14回三田文学新人賞評論部門当選、2016年『叡知の詩学 小林秀雄と井筒俊彦』(慶應義塾大学出版会)にて第2回西脇順三郎学術賞受賞、2018年『詩集 見えない涙』(亜紀書房)にて第33回詩歌文学館賞詩部門受賞、『小林秀雄 美しい花』(文藝春秋)にて第16回角川財団学芸賞、2019年に第16回蓮如賞受賞。
近著に、『ひとりだと感じたときあなたは探していた言葉に出会う』(亜紀書房)、『霧の彼方 須賀敦子』(集英社)、『光であることば』(小学館)、『藍色の福音』(講談社)、『読み終わらない本』(KADOKAWA)など。

「2023年 『詩集 ことばのきせき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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