イン・マイ・ライフ

著者 :
  • 亜紀書房
3.49
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本棚登録 : 455
感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784750517025

作品紹介・あらすじ

年をとるって、かくも愉しく忙しい——。

スタイリストとして70~80's『アンアン』『オリーブ』『クロワッサン』の草創期を駆け抜けた半生と、熊本ではじめた62歳からの仕事と暮らし。


映画と雑誌が大好き、夢は自分好みの部屋に暮らすこと——。
18歳で始めた東京暮らし。初めて就職した『スクリーン』編集部での映画三昧の毎日。
憧れの大橋歩さんのアシスタントを経て、『アンアン』の編集見習いに。
そして流行発信の最前線でインテリア・スタイリストの草分けとして目まぐるしく駆け巡った日々……。

人生ってなんだか偶然と突然の連続。

還暦過ぎて地方暮らしを思い立ち、熊本へ帰郷。
転がり着いたこの地で新しい仕事もいざ始動。猫の世話、庭仕事も忙しい。


73歳となった一人暮らしの達人が、人生折々に見つけた〝年をとる愉しみ〟について綴るエッセー。

感想・レビュー・書評

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  • 映画評で名前を見たことがある程度にしか知らなかったが「アンアン」や「クロワッサン」でのスタイリストとしての活躍…センスのある素敵な方!

    後半では44年離れていた故郷・熊本での暮らしについて。知り合いゼロからのスタート、街探検、家のメンテナンス…自然体の文章が心地よかった♪

    • koalajさん
      ヒカチューさん
      こちらこそ、よろしくね!
      ヒカチューさん
      こちらこそ、よろしくね!
      2022/05/04
    • koalajさん
      ヒカチューさんより、ずーっと歳上です(汗)…本好きなんだね!
      ヒカチューさんより、ずーっと歳上です(汗)…本好きなんだね!
      2022/05/04
  • 吉本由美のヤッホー!愛しの九州 – 九州の食卓
    https://9syoku.company/?cat=610404171

    亜紀書房 - イン・マイ・ライフ
    https://www.akishobo.com/book/detail.html?id=1020&st=4

  • 憧れの世界にいる方。
    どんな人生を歩んでこられたのか興味津々読んだ。

    才能、運、人間的魅力があり、
    夢中になる力で、その憧れの世界に辿りつかれたのだな、と
    感心して読む前半。

    後半は、そんな世界から遠く離れた故郷に帰り、
    年を重ねる大変さに直面されながらも
    やはり、創るひと、つながっていくひとに
    なって人生を楽しまれているご様子にまたまた感心。

    誰でも年を重ねていく。
    若い時のように生きられないし、
    新しい生き方を求める時がくる。

    かなりのスピード感で進まれる中に
    芯のある自分を発見されていく姿。
    いいなぁ、と共感し、また違う憧れをもった。

  • 前半は作者の忙しくも輝かしい毎日が、昔のことなのに、今起こっていることのように新鮮で、とても楽しくスピード感をもって読めた。
    後半は移住後の緩やかな暮らしが綴られており、人生を楽しめる人は何歳でも楽しめると、未来に希望を持った。

  • 18歳から東京に出て
    がむしゃらに働いて、素敵なインテリアや人に囲まれて暮らしていたのだろうなぁたいうことを想像した。
    羨ましかった。
    でも、そこから帰郷してふるさと熊本での暮らし。
    華やかな世界からのんびりと。しかも、60になってから。その勇気に感銘を受けた。
    私もいくつになっても新しいとこに行き、そこで暮らし、生活を楽しめるかなぁって思った。

    老後の一人暮らしについて書かれていた
    豊かというまでもいかなくても、ちょっとは面白味があるものになるかは、自分の人生をどう終わらせるかを企画し、演出するかの気力によるっていう言葉が心に刺さった。
    先もちょっとイメージして、今を生きられるようにしたい。

  • 今を生きるの連続が未来につながる

  • 前半は、東京での煌びやかな世界での話。行動力もあるし人脈に恵まれている人だなと思った。それは人柄もあるだろうし、1番は自分の好きなことを理解してて、行動出来る所からくるんだと思う。
    後半は、熊本での話。若いときには想像しなかったような事が好きになってるの分かる!その年代に合わせて自分の好きに合わせて人生を謳歌してる。この人の人生、多分いろいろあるとは思うけど幸せだと思う。

  • 読書紹介のインスタみて、気になって図書館で借りた本。
    何に気になったんだっけなぁ…
    吉本由美さんを知らずに借りました。
    こちらの本で、父とほぼ同じ世代と知る。
    .
    吉本さんの学生時代も描かれているが、父から聞いてた学生時代の真逆にいる人だということがわかった。そちら側から見た父のいた世界(学生運動)を見れたのもまた面白かった。
    .
    吉本さんがご実家に戻られてからのお庭との格闘〜完成部分を読んでいる時に、吉本さんのインスタで庭が荒れ放題という投稿が入ってきて、思わずコメントしたらお返事頂いて嬉しかった。

    「人生って、生活って、小さな愉しみ、喜びが重なり合って出来上がっているのだなと思う」
    .
    「やる気とは、じふんのじんせいをどうおわらせるかを企画し演出する気力である。その最後の力を振り絞り、たとえひどい人生だったとしても、最終章で笑みを浮かべられたら素敵じゃないか」
    .
    「『クロワッサン』が火をつけた雑誌ブームは結局モノに溢れた世の中を作り、読者の購買欲を煽るような自分の仕事に嫌気がさした。」
    .
    この本を読んでいて、学生運動の時期って今と似ている気がした。
    若い人たちから沢山の価値観が湧き上がって、今までの価値観だけではないと主張する。ファッションや音楽も色々なジャンルが出てきた時代。それがベビーブーム世代なだけにかなりの割合を占め、変えていくことができた。数は偉大だ。
    これから少子化、むしろベビーブーム世代が高齢者、数は偉大がまだベースにあるなら、なかなか若者に優しい日本にはなりにくいよな。
    少ないけれど一つ一つのパワーが大きければ変えていくことができるのだろうけど。

  • スタイリストって、服だけではないということを知りました。

    卒論のテーマだったトリュフォー映画関連話は懐かしさを感じながら、後半は、自分のこれからの生活を考えながら読み終えました。

  • 2022 9/29

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著者プロフィール

1948年熊本市生まれ。作家・エッセイスト。セツ・モードセミナー卒業後、洋画雑誌『スクリーン』編集部、大橋歩のアシスタントを経て雑誌の世界へ。
創刊間もない『アンアン』『クロワッサン』『オリーブ』などの女性誌を舞台に雑貨・インテリアを扱うスタイリストとして活躍後、執筆活動に専念。
2011年より熊本に在住。雑貨・インテリア、日々の暮らしや旅をめぐるエッセー、小説作品が多数ある。
著書に『吉本由美〔一人暮らし〕術・ネコはいいなア』(晶文社)、『雑誌に夢中』(新潮文庫)、『ひみつ』(角川書店)、『かっこよく年をとりたい』(筑摩書房)、『東京するめクラブ 地球のはぐれ方』(村上春樹、都築響一との共著、文春文庫)『みちくさの名前。雑草図鑑』(NHK出版)などがある。

「2021年 『イン・マイ・ライフ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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