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- Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
- / ISBN・EAN: 9784753103423
作品紹介・あらすじ
「事実」とは何か? 「物神」とは何か? そして、なぜ聖像/偶像は破壊されるのか? こうした認識の根本的なテーマをめぐって、本書の著者ブリュノ(ブルーノ)・ラトゥールは、「事実」と「物神」を区別する西洋近代の存在論をフェティシズムにまつわる概念を用いて、批判的に検討する。
そして、白人宣教師と黒人物神崇拝者の植民地状況下における歴史的な出会いや9.11の貿易センタービルの崩壊といった現代的な出来事を通じて、いかに近代人が「物神」とその「破壊」に囚われていたかを明らかにして、「憎悪と狂信の考古学」を描出する。
ラトゥールの著作はすでに日本では紹介されているが、本書は難解とされるラトゥールの方法論が簡潔に展開されており、科学論や文化人類学という多面的な読者へのまとまった案内書でもある。
感想・レビュー・書評
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中盤のニコチン中毒者の話に引き込まれた。ニコチン中毒者がたばこをやめるために、持っているたばこを切り刻むシーンが描かれているのだが、自分もそれに近い経験があったので印象に残った。物に対する依存を断ち切り、真の自由を手に入れる、こんな現代人の考えがいかに幻想であるかということを思わされる。我々は物によって生かされている、そんな考えをもつことが大事なのだと思った。
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