こころの症状はどう生まれるのか―共感と効果的な心理療法のポイント (大阪経済大学研究叢書 第 75冊)

著者 :
  • 岩崎学術出版社
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784753310210

感想・レビュー・書評

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  • 来談者中心療法で最も大切なことが書かれている本。

    自分が意図した内容ではなかったのだけれど、読んで良かったなと思う。
    心理療法のポイントを書く本は多くあるけれど、治療者側の心理にも踏み込んだ本に出会ったのは、これがはじめてかも。

    心理療法家になろうとする人には、しばしば、「自分の劣等感をおぎなうために、弱い来談者を立ち直らせたり、有能なプロだと来談者から思われたりすることによって、自分の価値が高いと感じたい」という動機が隠れています。(本文140頁)

    ズバリ言われた気がした。
    傾聴の練習の中で、何度となく指摘された自信のなさと、劣等感。
    それを補うために、自分は何かをやり続けなくてはならないと思っていたし、完璧でいないとダメだと思っていた。
    それに気づきながらも、それを肯定できずにいたので、この文を読んで、納得したというか、思い知らされた。
    作者本人が、先のような動機を持っているために、ズバリと書けた言葉。
    これれを読んで、なんだか、カウンセリングを受けたような感覚になった。

    カウンセラーを目指す方、全員が、そうだとは限らないが、この本は、これからカウンセリングに携わって行く人にとって、よい気づきを与えられる本だと思う。

  •  目には見ることの出来ない「心」というものが抱える病を、私たちがどうやって受け入れ、どうやってそれらの病を抱える人を支えていくべきなのかについて分かりやすく解説されている一冊です。
    (教育学部・理科専修/匿名希望)

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著者プロフィール

著者について
大阪府立大学総合科学部卒業。米国・メリーランド州立 フロストバーグ大学大学院 カウンセリング心理学大学院修士課程首席卒業。米国・州立ミズーリ大学コロンビア校より心理学博士号(PhD. In Psychology)取得。米国にて、州立カウンセリング室子ども課で常勤心理士、病院精神科で心理士等として勤務する。また、州立ミズーリ大学コロンビア校心理学部にて教鞭を執る。日本に帰国し、大阪経済大学人間科学部(臨床心理士養成第一種指定校大学院・公認心理師大学院)教授、ニュージーランド国立オークランド工科大学心理療法学大学院客員教授、および心療内科医院でカウンセラー、(NPO)ストレスカウンセリング・センターで開業カウンセラーなどを経て、現在はカウンセリング・ルーム輝(かがやき)代表。
著書は『一生使える!プロカウンセラーの傾聴の基本』(総合法令出版)など約30冊。

「2022年 『プロカウンセラーがやさしく教える 人間関係に役立つ傾聴』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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