めでる国芳ブック おどろかす (Surprise!, 2)

著者 :
  • 大福書林
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本棚登録 : 37
感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (152ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784756246899

作品紹介・あらすじ

笑わせて、おどろかせて、楽しませる。国芳の真骨頂!

絵草紙屋の店先で気に入った絵を選ぶように、1枚の絵をB5判の1ページ大で楽しむ趣向の「めでる国芳ブック」シリーズ。

日・英解説入りで、本としても読めますが、切り離すことができる仕様となっています。江戸時代の人々が絵草紙を楽しんだように、現代の私たちが作品を雰囲気を楽しめるよう、考えてみました。気に入ったものを一枚ずつ切り取って、自由に楽しんでいただくのが、本書の正しい使い方です。

第2弾は、愛嬌たっぷりの妖怪・化物や、ユーモアに富んだ狂画・狂筆、だるまや駒・鬼瓦・化粧道具・てるてる坊主など、命なきものに命を吹き込んだ、国芳の魅力炸裂の1冊。

「恐らく多くの方が、この本に収められた作品を見ながら、まずは国芳のアイディアの豊かさに感心するだろう。ただし、個々のアイディアは必ずしも国芳のオリジナルとは限らない。(中略)こうして元ネタがあった絵一枚をとっても、改めて実感するのは、国芳の「画力」である。どのような題材であれ、アイディアであれ、いったん自らの中に吸収したものを、自らの造形世界として表し、見せてくれる国芳。その咀嚼力、表現力にうならされるばかりである。(中略)この一冊を手に、国芳の画力を心ゆくまで堪能していただきたい」。(本文より)

感想・レビュー・書評

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  • 武者絵、美人画、風景画と多彩な画風を持つ国芳。
    そんな彼の真骨頂の一つが、あらゆるモノを擬人化した戯画や、妖怪モノ。
    浮世絵ではちょっと亜流の作品群かもしれないが、国芳はこの手のジャンルでは圧倒的な存在。そんな彼の、観るひとを驚かして楽しませる作品を集めた一冊。
    本書の特徴は、1ページに収められた作品は、ページを本から切り離して、飾ることもできる仕様。
    本としてとっておきたい人には勘弁してほしい体裁だが、日英両方の解説が掲載され、読み物としても必要最小限なので、めくって眺めて、気に入ったら剥がして飾って消費するのが本書の楽しみ方なのかも。

  • 「ねこ」もそうだが,国芳ファンならきっと気にいる一冊.じっくり手じかに見れて,あらためて絵の仕掛けにびっくりした.

  • 戯画、妖怪や化け物系を集め千切って飾ったりできるようにしてある草双紙ブック、紙はつるつるでポスター的ですが、1ページまるまるつかっていて千切りやすく裏は裏になっていて薄い柄はあれどタイトルと裏地だけになっている。説明文も日本語英語表記なので日本語が読み書きできない人へのプレゼントにも良さそう。それよりなにより、このボリュームで激安ですわ。なんも考えずに即買いしてええレベルの値段ですねぇ。ありがたやありがたや。

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著者プロフィール

金子信久(かねこ・のぶひさ)
1962年、東京都生まれ。慶應義塾大学文学部哲学科美学美術史学専攻卒業。福島県立博物館などを経て、府中市美術館学芸員。担当展覧会に「亜欧堂田善とその系譜」(福島県立博物館、1990年)、「司馬江漢 西洋との接触、葛藤と確信」(府中市美術館、2001年)、「亜欧堂田善の時代」(府中市美術館、2006年)、「リアル 最大の奇抜」(府中市美術館、2018年)など。「亜欧堂田善の時代」展の企画と図録論文で第18回倫雅美術奨励賞受賞。主要論文に「亜欧堂田善の銅版江戸名所図群に関する絵画史的検討」(『国華』1220、1997年)、「迫真と形象化‐司馬江漢と亜欧堂田善の油彩画」(『民族藝術』22、2006年)、「司馬江漢 西洋風景人物図屛風」(『国華』1336、2007年)など。著書に『日本美術全集14 若冲・応挙、みやこの奇想』(共著、小学館、2014年)、『もっと知りたい長沢蘆雪』(東京美術、2014年)、『子犬の絵画史 たのしい日本美術』(講談社、2022年)ほか多数。

「2022年 『作って発見! 日本の美術』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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