366日 絵のなかの部屋をめぐる旅

著者 :
  • パイインターナショナル
4.26
  • (21)
  • (14)
  • (7)
  • (0)
  • (1)
本棚登録 : 544
感想 : 19
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784756255129

作品紹介・あらすじ

美しい部屋の情景を描いた「室内画」の世界を楽しくめぐる

家具やインテリアがちりばめられたリビング・ルーム、かわいらしい子ども部屋、光と音が閉じこめられた静謐な書斎…美しい部屋の情景を描いた「室内画」。本書では、フェルメール、マティス、ハマスホイなど巨匠たちの名画から、北欧やアメリカ、ロシアなどの知られざる名作まで366作品を紹介。各作品のテーマやモチーフ、画家について、海野弘氏が楽しくわかりやすく解説し、絵画の見方や知識も身につきます。画家たちの自邸に招かれたような楽しい1冊です。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • いやあ、素晴らしい本だなあ。これだけの部屋を描いた絵画を見ることができる本は他にないだろう。ヴュイヤールやヴァロットン、ボナールなどの親密派が多いのは頷けるが、今まで知らなかった画家がどどっと紹介されているのは非常に嬉しい。貧しい家の部屋から皇帝や皇后の部屋まで様々な部屋が載せられているのだが、そのヴァラエティは凄い。空間が限られた部屋やそこから見える風景などは、無限の安らぎを与えてくれる。

  • 室内のしつらえにも感心するし

    描かれている風俗や人物も楽しめます

    室内画っていうジャンルがありましたっけ

    もっと見直されてもいいなぁ 



    スウェーデンの画家 ラーションという方の

    作品がとても良かったですね

    家族を愛し DIYもまめにして

    家を大事にしているのが伝わります
    図鑑ほどではないんですが

    大き目で フルカラーのため

    ボリュームもあります

  • 読み応え、見応え抜群。
    絵を楽しみ、インテリアも楽しめる。
    人の表情も想像を膨らませることができる。
    まさしく部屋の展覧会へようこそ。

    1月 うれしき訪れ 入り口、戸口、玄関からスタート。
    ラストの12月は、外にある部屋、公共の部屋で締めくくり。

    個人的には、3月 住み心地のよさ リビング・ルームが好き。

    特に18日の読者をする少女のいる室内が良い。
    アンティークな部屋とセピア色の室内の雰囲気。
    後ろ姿の少女が心を落ち着かせる。

  • 見応えがあります。

    全ての絵に対して3〜4行のコメントがあり、部屋に描かれている人物達の心情が伝わってきます。

    初見の絵も多く、何となく好きだなぁと思うのは個人蔵がほとんどだったので、中々知る機会がなかったのにも納得。

  • 366日 絵のなかの部屋をめぐる旅 | PIE International
    https://pie.co.jp/book/i/5512/

  • <室内画>の世界を巡ってみませんか?
    様々な画家たちの描いた部屋366を愉しむアートブック。
    1月 うれしき訪れ 入り口、戸口、玄関
    2月 来客あり ドローイング・ルーム
    3月 住み心地のよさ リビング・ルーム
    4月 煙と湯気音と キッチン
    5月 会食の美学 ダイニング・ルーム
    6月 光と風のロマン 窓辺の情景
    7月 開かれた部屋 ヴェランダ、テラス、温室、サンルーム
    8月 ピーター・パンよ、帰れ 子ども部屋
    9月 レディの光と影 女性の部屋
    10月 小宇宙の快楽 書斎、アトリエ
    11月 夢の洞窟 寝室
    12月 外にある部屋 公共の部屋
    1ページに、カラー画像の絵画画家名、題名、
    描かれたモチーフ、テーマ、絵の下に解説での構成。
    Topic 1~17、作者索引有り。
    <室内画>に焦点を当てて選んだ366の作品。
    絵画で楽しみ、西洋文化や美術史も知る、アートブックです。
    外から入る場所を窺うのが始まり。
    内部に入れば、そこには絵画作品であると同時に、
    過ぎ去った時間も感じさせてくれます。歴史、過去の生活と記憶。
    室内装飾、家具、人々の服装に装身具。今は無き歴史の場面。
    たとえ姿は無くとも佇んでいる、人の気配。
    絵の中の場所には、想像力を掻き立てる何かも漂っています。
    様々な時代と国の画家の作品が紹介されていて、
    特に、17世紀のオランダの作品と、ロシアの<銀の時代>、
    北欧諸国の作品に注目しました。そして、
    カール・ラーションの絵が多く見られたのが、眼福至極です。
    また、19世紀のプリミティブなアートの再発見は、
    日本の民藝運動を彷彿とさせ、興味深かったです。

  • 風景画366日もこちらの室内画366日も素晴らしい。名画があますところなく紹介されてます。
    手元において毎日ページを捲りたい。

  • 366日の・・シリーズは世界遺産ものなど何種類か見ているがこれは西洋絵画。なにか圧倒される絵画世界。写真と絵の違いなのかな、誌面上の四角い絵画からものすごい量の絵の中の世界が迫ってくる。そして色調がブルーやピンクなどの淡い暖色が多い。

    家のなかを描いた絵、ということに特化しているので、ぱらぱらめくると、知ってる人ではハンマースホイが目に付く。巻末の作家索引をみると全部で148人。初めて知る画家が多い。たくさんの画家がいて、こんなにも素晴らしい絵が世の中にあったんだなあ、と感慨する。

    収録点数の多いのは、ヴュイヤール22点、カール・ラーション18点、ピーダ・イステルズ10点、ピエール・ボナール9点、フェルメール9点、ハンマースホイ7点、ベルト・モリゾ7点、ルノワール6点、などなど。絵それぞれについている、一言のテーマと小見出しがおもしろい。

    月ごとに、玄関、ドローイングルーム(応接間)、リビングルーム、キッチン、ダイニングルーム、窓辺、ベランダ・温室、子ども部屋、女性の部屋、書斎、寝室、公共の部屋の順。

    おもしろいのが、1月16日「農家のポーチにいるピンクのワンピースの少女」ピーザー・マアク・ムンステズ(1930年 デンマーク1859-1941)
    右上のテーマは「ここでいいの」
    小見出しに「そんなところでしなくてもいいのに」とある。少女は入口に立って編み物をしているのだ。ピンクのワンピースを着て、玄関へは低木の植え込みが、庭にはピンクのしゃくやくと青い何か花が咲いている。確かに、なにも玄関で編み物かい? と思うが、これ、けっこうあるのではないか? 編み物だったり縄跳びだったり。

    表紙は「前室」ウィリアム・マクレガー・バクストン(1913年 アメリカ1869-1941)女性の部屋の月に収録。

    解説・監修は海野弘さん。さすが。ほかに風景画をめぐる旅、物語のある絵、と2冊だしているようだ。


    2021.7.21初版第1刷 図書館

  • 知らない名画をじっくり味わうことができる良書。有名な画家の作品もよく取り上げられるのは人物画や風景画などで、今回「部屋」を題材とした絵画を一気に見られるのがなんとも贅沢だ。更に16世紀から20世紀あたりの部屋の歴史も十分に堪能できる。また、絵画の描き方の違い、画材の違いをはじめとする作者の個性、特徴をつぶさに見ることができた。好きなアーティストも見つかった。素人の私にとって、この本は美術の世界を広げてくれた逸品。

  • 久々に買ってしまいました。
    好きです、この手の本。
    まずは絵が好き。そして、部屋を見るのが好き。図鑑のように見ていくのも好き。私の好きが詰まってます。
    私の好きなマティスが結構載ってて嬉しいです。ゴッホの寝室もあったし!
    カール・ラーションという方を知らなかったのですが、かなり気になる。
    1時間かけてササっと見ましたが、あとは一年かけて数日ごとにじっくり見ていきます。

    このシリーズ、風景画、物語とあと2冊あるので、一年に一冊買ってもいいなと感じてます。
    この大きさ、内容で2500円は大満足です。

    • 1Q84O1さん
      junaidaさんもあればサイコーでしたね!(≧▽≦)
      私は小説の合間にこの出版社の本を眺めることが多いです
      気分転換みたいな感じですw
      私...
      junaidaさんもあればサイコーでしたね!(≧▽≦)
      私は小説の合間にこの出版社の本を眺めることが多いです
      気分転換みたいな感じですw
      私もほぼ図書館ですが、本屋の誘惑はすごいですよね〜w
      2023/12/30
    • せりぐまんさん
      そうなんですねー!私もこれからこの出版社に注目してみます。
      本屋も楽しいですねー!買った本が大きくて重かったのが良かったです。コンパクトなら...
      そうなんですねー!私もこれからこの出版社に注目してみます。
      本屋も楽しいですねー!買った本が大きくて重かったのが良かったです。コンパクトなら次々手に取っていたはずです!
      2023/12/30
    • 1Q84O1さん
      それは危ない!危ない!
      本屋は財布に悪いですね…w
      それは危ない!危ない!
      本屋は財布に悪いですね…w
      2023/12/30
全19件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

美術評論家。1976年から平凡社『太陽』の編集長を務めた後、独立。幅広い分野で執筆を行う。

「2023年 『アジア・中東の装飾と文様』 で使われていた紹介文から引用しています。」

海野弘の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×