実は、この話を僕が最初に読んだのは、中学生のときで。
「制服着ている間は子供でいい」って言葉が当時の私にはすごく魅力的に響いたのを覚えてる。
あの時は、早く大人になれって急かされているようで、すごく気詰まりだったことを、今でも覚えてる。
自分で進路を決めなきゃならないってプレッシャーはかなり重かった。
私、そこそこ勉強できたけど、「やりたこと」とか「技術」に対する憧れがすごく強くて。
私は何でも「やりかたかった」ゆえに、何か人いつに絞れなくて。
普通科じゃない学科に行った人に対して、すごく憧れと同時に尊敬の念を抱いてた。
「それしかできない」っていうのも才能だと思うんだよね。
という、当時の苦い気持ちを味わわせてくれたこの小説は、本当にいい小説だと思う。