ネコ先生がやさしく教える 起業のやり方 (アスカビジネス)

著者 :
  • 明日香出版社
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本棚登録 : 39
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784756920720

作品紹介・あらすじ

起業のやり方、考えておかなければならないこと、
独立前にやっておかなければならないこと、リスクなどをわかりやすくまとめた本。
口が悪い猫(でも優秀)が、生徒5人(人間)と対話方式で起業について解説していく。

感想・レビュー・書評

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  • 具体的な起業のアイディアと情熱がある方が読みながら作業できそうな一冊
    やることが時系列で書いてあったり、この内容はこの専門会に聞くなど網羅されています。基本的に吹き出しの会話型になっており、読みやすいです。

    ●表で比較しやすい
    個人事業と株式会社でメリットとデメリットを表にして書いてくれており、比較しやすい工夫がされています

    ●1年以上の準備期間が必要そう
    各種手続きや申請や検討などぱっと始められるものではないことがわかりました。SNSなどでは簡単にはじめている感がありますがその裏では人知れず作業されていることが多いことが認識できました。

    ●売れないときどうするか
    副業としてやるか、自分のスキルを売って食いつなぐか。「絶対ウケる!これ一本でやっていくんだ!」的思考は事業が失敗する可能性があるということがわかりました。

    ●にゃん吉先生の態度がきになる笑
    「おまいらはダメだ~!」と文中で言われるのですが、そう言われると読んでて苦しくなるかもしれません。。今の会社でそのように言われていて違和感を感じている方が読んでいることもあると思うので。

  • 起業に関する本です。起業して3年で生き残るのは半分程度という厳しい現実はあるとのことですが、準備をしっかり行い、リスクマネジメントすれば、その確率を減らすことも可能であり、失敗してもやり直しがきくことを教えてくれます。変化の激しい時代です。いつ起業せざるを得なくなるかもわからないかもしれませんし、会社の定年後も収入が必要になるかもしれません。今は起業を考えていない方も、一読してみてよいのかもしれません。

    【特に印象に残ったフレーズ】
    ・厳しい現実もありますが、やりたいことをやらずに後悔するのが一番のリスクです。
    「起業して3年で生き残るのは半分程度。3年生き残れば事業が軌道に乗ったともいえる。失敗の一番の原因は、準備不足。表面的ないい話に流されず、不安要素を減らしてから一歩を踏み出す。」
    「失敗して借金が残っても、300万円くらいなら月5万円ずつ返していくことも可能。逆に、このまま会社員を続けるのが安泰か、定年後にお金が足りるかを考えてみる。何より、やりたいことをやらずに後悔するのが、人生の一番のリスク。」
    ・健康を失うと、全てを失います。
    「健康は大事、定期的に健康診断や人間ドックを受ける、起業当初はかなり体力が必要、体力をつけておく。歯の治療など、起業前にやっておけることをしておく。」

    【本のハイライト】

    〇起業の現実は厳しい
    ・起業して3年で生き残るのは半分程度。3年生き残れば事業が軌道に乗ったともいえる。失敗の一番の原因は、準備不足。表面的ないい話に流されず、不安要素を減らしてから一歩を踏み出す。
    ・失敗して借金が残っても、300万円くらいなら月5万円ずつ返していくことも可能。逆に、このまま会社員を続けるのが安泰か、定年後にお金が足りるかを考えてみる。何より、やりたいことをやらずに後悔するのが、人生の一番のリスク。

    〇そもそも、どんな事業をするか
    ・起業する分野を「社会が求めていること」「自分ができること」「自分がしたいこと」の3つの円が重なったところで決める。さらに、数学的なアプローチで問題がないかを検証する。
    ・プロダクトアウトでなく、マーケットインで考えるクセをつける。
    ・USP(ユニーク・セリング・プロポジション)を理解し、「売ってください」と言われるか考える。
    ・自分の棚卸しをして、「誰にも負けない得意なこと」で勝負する。本当にやりたいことで起業すれば長続きする。
    ・誰に、何を、どのように売るか、突き詰めて考える。ペルソナ設定をして、ターゲットをはっきりさせる。メインターゲットのほかにサブターゲットまで想定すればちょうどいい。
    ・ビジネスの7つの類型(仕入れて売る、作って売る、貸す、代行する、教える、施す、もてなす)に当てはめて考える。時間軸も含め、複数の類型を組み合わせて考える。
    ・「提供価値は何か」を考えるクセをつける。
    ・どうやって集客して売るのかを具体的にイメージする。
    ・起業に特化した事業計画書を必ず書く。

    〇お金は大事
    ・起業には元手が必要、自己資金を書き出す。創業融資を受けるには、事業全体の1/2~1/3程度の自己資金が必要。どこかから借りてきた「見せ金」は認められない。創業融資申込時には過去半年分ほどの個人通帳をチェックされる。個人信用情報もチェックされる。
    ・資本金を決める際には税金、信用、融資、許認可の視点を持つ。
    ・事業にかかるお金は設備資金と運転資金に分けて計算する。
    ・足りない分は公的な創業資金を借りてまかなうのがセオリー。審査では起業家の経験が重視される。事業計画書で返済可能性をしっかり説明する。資金使途を証明できる分までしか借りれない。
    ・助成金、補助金をうまく活用する。事前申請が原則。情報源を確保するのが受給のコツ。

    〇集客
    ・起業当初の限られたマンパワー、予算で、いかに効率よく効果的に集客するか。やり方は無限だが、ターゲットやエリアを絞り、それに合った最短ルートのアプローチを見つけるのがコツ。やってはいけないことは、戦略を考えずスタートすることと、精神論的ながんばり。
    ・オンラインとオフラインのどちらも検討する。さまざまな集客手段の組合せを考える。
    ・HPは内容が変わっていくので、更新しやすいものにする。ポータルサイトの活用も検討してみる。SNSは共感を大事にし、宣伝に走りすぎない。拡散ツールとして工夫する。人脈拡大ツールとしても活用する。SEOを勉強し、サイトが上位に表示されるよう常に意識する。リスティング広告について知り、活用を考える。
    ・チラシのポスティング・ハンディングやフリーペーパーを活用する。
    ・知り合いや近隣のあいさつ回りは重要、必ず実行する。いつまでも過去の人脈に頼らない、そのうち枯渇する。
    ・紹介制度について検討する。
    ・起業前から、ずっと信用を大事にする。

    〇誰に協力してもらうかがカギ
    ・誰にどんなかたちで事業に協力してもらうかを考える。役員と社員、社員と外注スタッフの違いを理解する。
    ・株主として協力してもらう、顧問・コンサルタントとして協力してもらう選択肢もある。
    ・税理士は最も重要なパートナー、コスト以外も考慮して慎重に選ぶ。すべてを自分で抱えず、専門家を味方につけることを覚える。
    ・従業員を雇用するタイミングを考え、自社に適した採用方法を模索し、確立する。給与や待遇面を慎重に検討する。給与以外にも多くのコストが発生することに留意する。雇われた人の人生を背負うという責任が伴う。給与計算、年末調整、社会保険、労働保険などの手続きが発生する。社会保険労務士を味方につける。

    〇リスクを回避しないと続かない
    ・資金繰りの基本7か条は、①資金繰表を必ず作成、②入りは最小、出は最大に予想、③支払い条件には敏感に、最初によく考える(入金は早め、出金はなるべく遅く)、④現金商売に勝るものなし、⑤無借金経営がいいとは限らない、⑥倒産リスクにも備える、与信の重要性、⑦設備投資と資金調達はワンセットで。
    ・起業のリスクを知り、回避手段をあらかじめ考えておく。
    ・家族に反対されないよう、あらかじめ協力をとりつけておく。
    ・健康は大事、定期的に健康診断や人間ドックを受ける、起業当初はかなり体力が必要、体力をつけておく。歯の治療など、起業前にやっておけることをしておく。
    ・軌道に乗るまでに食いつなぐビジネスも考えておく。複数の事業を用意しておけば、リスク分散になる。必ずしも事業計画書どおりにいかない。いろいろ変えながら試す。
    ・キャッシュフローや黒字倒産の怖さを知る。資金繰表をつけ、キャッシュフローを把握するクセをつける。堅めの予測を身につけ、早めに対策する。
    ・保険でカバーできるリスクにはあらかじめ対策しておく。
    ・副業のリスクを確認しておく。
    ・自分なりの撤退ラインを決めておく。

    〇大事なのは準備と行動
    ・人脈は名刺の数ではない。「今」すでに周りで関わっているみんなにかわいがられる自分になる。
    ・事業計画書は、自分自身がビジネスを多方面から確認するために書く。
    ・自己資金を最大限にし、日頃からお金の管理を慎重にする。
    ・起業を取り巻く環境は常に変化する。最新情報を仕入れる。ネット上のウワサではなく、信用できる人の情報を参考にする。
    ・わかった気分になるだけでなく、実際に行動してみる。
    ・起業準備のモデルスケジュールを頭に入れる。
    ・仮説と検証の高速回転が成功への道。

  • 起業しようか悩んでいる人よりも、すでに起業を決めている人向けです。
    起業にあたっての注意点や知っておくべきことなどが優しく書かれています。

  • 起業するために必要な融資のことや、リスク回避のための保険のこと、税理士などの専門家のことなどが書いてあります。
    起業するまでの簡単な流れ的な内容です。この本を読んだからといって起業のアイデアが浮かぶというようなものではないです。
    本の中身は対話形式になっていて、すぐに読み終わります。読みやすいし、普通に面白い。

  • 起業する際にどのようなことに気をつければ良いか分かった。はじめの取っ掛かりには良いかもしれない。

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著者プロフィール

起業コンサルタント®、税理士、特定社会保険労務士、行政書士、
ファイナンシャルプランナー(CFP®、一級ファイナンシャルプランニング技能士)。
起業コンサルV-Spiritsグループ代表(税理士法人・社会保険労務士法人・行政書士法人・
株式会社V-Spirits/V-Spirits会計コンシェル・給与コンシェル・FPマネーコンシェル・経営戦略研究所株式会社)。
株式会社ハンズオン 代表取締役。

起業家支援をライフワークとし、起業準備から起業後の経営に至るまで、窓口ひとつでまるごと支援する。
「起業支援を通して、この国を挑戦者であふれる国にしたい! 日本を元気にしたい! 」という理念のもと、
年間約300件の起業相談を無料で受け、多くの起業家を世に送り出している。
日本最大級の起業支援ポータルサイト経済産業省後援DREAM GATEにて9年連続相談件数日本一。
起業の最前線、現場での支援経験に基づく独自の起業・独立ノウハウに定評がある。

「2020年 『ネコ先生がやさしく教える 起業のやり方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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