おもちゃ箱の国のアリス~ラヴァーズ・オア・ライアー~ (一迅社文庫アイリス)
- 一迅社 (2012年5月19日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
- / ISBN・EAN: 9784758043281
作品紹介・あらすじ
世界一の魔法学校シンフォニアに通うアリスは、乱暴で口が悪い謎の男・ジョーカーに出会い、この世界で抱える違和感を募らせていく-(『優しい嘘で出来た檻』より)。グレイと恋人になったアリスは、とある事情でしばらくハートの城に滞在することに。離れ離れになった二人の間に生まれる想いとは…(『この指に願いを込めて』より)。原作編と魔法学園パロディ編、2編を収録した『おもちゃ箱の国のアリス』ノベライズ。
感想・レビュー・書評
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甘過ぎないジョーカー落ちにキュンときました。
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グレイとアリスはただ眺めているだけで脂下がる。
いや違う。
おもちゃ箱の魔法学園編のジョーカーと、ワンダーワールド編のグレイがそれぞれ入っています。
魔法学園のジョーカーは、はっきり言って怖い。真相ENDは嫌いではありません、むしろ真相を知ったうえでアリスがワンダーワールドで生きていくというのが個人的な理想なんだけれど、それはやっぱり製作者側の意図とは異なるもの。アリスが真相を知った時点で、ワンダーワールドには居られない。だからこそ、真相に近づいてしまうジョーカーはやっぱり怖いものがある。ただブラックさんで和ませてもらいました。彼だと不安も少なくて(笑)
ワンダーワールドの方はグレイなんだけど、この二人は見ているだけで本当に幸せになる。たぶん相当な莫迦なんだろうけれど、二人ともがかわいくて堪らない。そして意外だったのが、あまりにもけなげなペーターもまた、かわいすぎること。たとえアリスがペーターを選ばなくとも、ペーターが居ない限りアリスはワンダーワールドで生きていくことはできないと勝手に思っています。だからそういう意味で、ペーターを出してくれるとアリス自身の問題にも関わっている、本題にも近づいている気がしてとても均衡が保たれている気がします。
どちらも所詮は、恩赦の時。だけど次の世界でも、アリスが幸せになってくれたらそれで良いと、白ウサギのように願いたくなる。