点をつなぐ

著者 :
  • 角川春樹事務所
3.45
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本棚登録 : 516
感想 : 75
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  • Amazon.co.jp ・本 (187ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758412537

感想・レビュー・書評

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  • 今まで読んだことがないジャンルの本。女性向けなので共感の度合いは低いかもしれないがとても良かった。映画化してほしいなぁと思った。

  • 15/07/23
    さらーと読めてしまう一冊。あまりにも淡々としすぎてるような気もするけど。
    こっちを選んだら、あっちとはばいばいさよならっていう選択のむずかしさとか後悔とかやりきれなさとかでもわたしは間違ってないって信じたいしきっと間違ってないんだっていう揺らぎつつも確信のこもる気持ちは共感でした。

    ・「それでも、信じるしかないんだと思ってるんです。(中略)自分を、というか、自分が選んだものが間違ってなかったってことを。浮かび上がる形を」P184

  • 「自分で好きなように点を打って線を引けるのって、すごいことだから」

    そんなふうに考えたことなかった。
    感謝して、選んでいこう。

  • 人生も仕事でも、選択の連続。
    選ばなかったものを後悔しても仕方ない。
    コンビニの商品開発部門で働くみのり。

    恋愛はしばらくご無沙汰で
    やりたいと思っていた仕事ができているけれど、大きな成果は出せていない。

    ついみんなに好かれるものを選びがちなみのりだったけれど、少しずつ変わっていく。

    みのりの年齢が近かったこともあり悩みも等身大で共感できた。

    安易にみのりと藍田さんがくっつかなかったのもよかったな。
    今後また別の展開があるかもという含みがあるラストもよかったです!

  • +++
    28歳の滝口みのりは、コンビニチェーンでスイーツの商品開発に携わっている。大きなヒット商品を出したことは、まだない。慌ただしい年の瀬を乗り切り帰省したものの、父母や地元の友人との会話に、東京との距離を感じる。数年前から、恋人はいない。自分がその時々に選んできた「点」は、正解だったのだろうか……。東京、地元、進路、恋人、仕事、服、デートコース――さまざまなものを選び、選ばないで生きてきた、28歳のリアル。瑞々しい心情描写で注目を集める著者の真骨頂とも言える、待望の長篇小説。
    +++

    北海道から東京に出てきて一応希望通りの仕事に就き、責任もやりがいも感じている28歳の女性が主人公である。充実していなくはないのだが、常にどちらかを選びつづけ、前へ進み続けなければならない日々に、ふとこれでいいのか、自分が選んできた道は間違ってはいなかったのか、と疑問を抱いたりもするのである。それでも、子どもの頃に好きだった遊び、点つなぎのように、選びつづけていればいつの日か意味のある形が浮かび上がってくるのだろうと信じることで、心に浮かぶ疑念を追い払う。帰省した折の地元の友人たちとの距離感、東京に帰ってきたときの疎外感。場所に、世代に、生き方に、自分の居場所を探す。それが正解かどうかはおそらく最期にふり返るときまで判らないのだろう。みのりの点つなぎを応援したくなる一冊である。

  • なんとなく終わる感じ

  • 27.6.10

  • 働く女の人には分かることが多いなと思う。

    確かに選択の連続で、あのときこうすればよかったのかと考えることもある。
    周りが結婚、出産、マイホーム購入、海外勤務していく中で、
    それでも選びつづけることを選ぶみのりの姿が凛々しい。

    すごく安易な結末になってなくてよかった。
    選んだことの答えはわからないけど、静かに前向きになれそう。

  • どんな選択をした人でも、きっと少しだけ自信が持てる

  • ブランチ紹介本。軽くてさらさら~と読めた。
    人生は選択の連続。「自分が選んだものが間違っていなかったと信じる」ことは時にはとても難しいんだけれど、そう言ってくれる小説で良かったと思った。自分だけでも自分のことは肯定して生きていきたいなと思う。
    15/05/13

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著者プロフィール

1983年、北海道生まれ。歌人・小説家。立教大学文学部日本文学科卒業。2001年、短歌集『ハッピーアイスクリーム』で高校生歌人としてデビュー。2009年、『ハニー ビター ハニー』で小説家としてデビュー。その他、詩やエッセイなど様々な分野で活躍。著書に『あかねさす――新古今恋物語』『真夜中の果物』『こぼれ落ちて季節は』『この街でわたしたちは』『消えていく日に』『そして旅にいる』『マッチング!』などがある。

「2023年 『この場所であなたの名前を呼んだ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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