雪に撃つ

著者 :
  • 角川春樹事務所
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本棚登録 : 273
感想 : 39
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  • Amazon.co.jp ・本 (324ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758413671

作品紹介・あらすじ

大ベストセラー道警シリーズ、待望の最新刊!

さっぽろ雪まつり開幕前日に起こった、自動車窃盗事件、少女の家出、そして発砲事件。
無関係に見える事件が、一年で一番賑わう札幌でひとつに収束していく。

虐待、不正、外国人労働者――刑事たちの執念は届くか?
圧巻のタイムリミット・サスペンス。

感想・レビュー・書評

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  • さっぽろ雪まつり開幕直前。
    大通警察署の面々は、それぞれの仕事に奔走する。

    シリーズ第9作。

    家出した女子高生を探す、小島。
    市街地での一瞬の車の盗難を調べる、佐伯と新宮。
    発砲事件を調べる、津久井。

    それぞれの捜査が、だんだんと絡み合っていく。

    時事的な社会問題を取り入れつつ、読者には全部明かされていて、あまり謎がないため、淡々とした印象。

  • 道警シリーズ。
    札幌の雪まつりを舞台に、お馴染みのメンバーたちが活躍するという帯に惹かれ、即買い。
    自動車窃盗犯を追う佐伯、発砲事件を起こした車両を追う津久井、小樽から家出して来た少女を札幌で保護しようとする百合。
    それぞれが別の事件を追いながら、観光客でごった返す雪まつり会場へと舞台が移っていく。
    背景に描かれるのは、外国人研修生への不正な扱い。逃げ出した外国人研修生をヒットマンが狙う。別々の事件を追っていた3人の事件の真相もそこに結びつく。
    一見関係なさそうでも、最後にまとめるのはさすがの貫禄を感じる。
    来年は事実上の中止が決定した札幌の雪まつり。
    この作品のような活気が戻る日が来るのだろうか?
    それとも、この作品が描いている今年の雪まつりの時に、すでに危機感を持っていたのならば、春先のコロナでの死者の数が減っていたのではないか?
    雪まつり自体を巡る個人的な思いが強すぎて、いつもほどの道警シリーズの楽しさを感じなかった。
    ラストに少し連携プレーはあるものの、ブラックバードに集まるシーンもなく、ファンはちょっと寂しい内容だった。

  • 複数視点で事件を追って最後に収斂というストーリーなのだが読み手は全ての情報を知ってしまうのでもどかしさを感じる。全員が万遍なく活躍したが逆に物足りないのが率直な感想。

  • 道警シリーズはとにかく読み応えがある。長万部駅近くでベトナム人女性2人が老夫婦と孫娘に助けられるところから始まるドラマは、札幌での車の窃盗事件と発泡事件に切り替わり、大通署の佐伯と新宮のコンビ、機動捜査隊の津久井と滝本のコンビが事件を追う。そこに大通署少年係の小島百合が家出少女の保護で絡んでくる。事件の構図が見えてくる頃には、ハラハラドキドキの展開も最高潮に達する。最後に、佐伯と小島百合の関係が終わりを迎えるくだりはちょっと切ないハードボイルド感がある。

  • 今度は技能実習生が被害者に。
    世相が反映されていると思う。

  • 道警シリーズ9作目。
    もう9作目なんだ……なんだか感慨深い。
    淡々と物語は進んで行くんだけどたまーに入る恋バナ(今回は新宮)にニヤッとしてしまう。
    佐伯と小島さん、、もどかしいね。。

  • おなじみの道警シリーズ第…何弾かしら?

    安定感はあるものの少し安定しすぎてて冗長な感じがしたかなー。シリーズでやってる以上当たりはずれがあるのは分かっちゃいるけども。

    キャラ達は勝手に動き出すし、その動きは魅力的で思った通りに動いてくれてるので続きものとしてはばっちりだとは思うけどね。

    話の展開はどっかで読んだような感は否めなかった。氏の面白い作品は他にもあるので、少しばかりキャラに操作されてしまったんかもしれないね。

    とはいうものの、あっという間に読んだことには違いない。派手ではないもののワクワクがあって今後に繋げる展開も普通に気になる。続刊楽しみ!ってなるよね。

  • 道警シリーズ最新作(だと思う)。
    いつも期待を裏切らない。
    佐伯と小島の関係については、本作では控えめだった。

  • 時が流れ登場人物達の立場も変わって行く。今後の展開がどうなるのかな。

  • 外国人研修生絡みの話が最近多いような。

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著者プロフィール

1950年北海道生まれ。79年「鉄騎兵、跳んだ」でオール讀物新人賞を受賞しデビュー。90年『エトロフ発緊急電』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞を、2002年『武揚伝』で新田次郎文学賞、10年『廃墟に乞う』で直木賞、16年に日本ミステリー文学大賞を受賞。他に『抵抗都市』『帝国の弔砲』など著書多数。

「2022年 『闇の聖域』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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