- Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
- / ISBN・EAN: 9784758414029
作品紹介・あらすじ
大正末期、彗星のように登場し、「私」という存在や、子地理や金魚やすずめなど命あるもの、自然や宇宙の成り立ちまで、詩の言葉に託した詩人・金子みすゞ。
「私と小鳥と鈴と」「こだまでしょうか」など、世界への深い想いと大切な心のありかを、こまやかに、のびやかに、ときにかなしくうたった珠玉の数々。
感想・レビュー・書評
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リズミカルな詩が心地よい
金子みすゞさんの豊富な形容詞が語りかける。
時代を感じさせる作品から、だべもが知る「こだま」まで、澄んだ気持ちになれる作品だ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
これまで詩を読む機会はほとんどなかったが、100分de名著で特集されているのを見て、読んでみた。
人も動物も植物も等しく同じ、そこに優劣はなくそれぞれが一生懸命に日々生きている。彼女の目にはそんな風に世の中が見えいていたのではないか。
日常の何気ない一コマをこれだけ叙情的に描ける、その心の純粋さにただ感心するばかりであった。
若くしてその生涯を終えてしまったこと、また存命中にはあまり作品の評価は上がらなかったということは非常に残念ではあるが、没後100年近く経った今でもこれだけ多くの人に読まれているというのは感慨深いものである。 -
全体的に読みやすい詩だった。
印象に残った作品
●おさかな
●野焼とわらび
●電報くばり
●大人のおもちゃ
●草山
●蜂と神さま
●土
●土と草
●お日さん、雨さん
●雀と芥子
●星とたんぽぽ
●みんなを好きに
●けがした指
●私と小鳥と鈴と
●不思議 -
平易なことばでとっても読みやすい詩たちに込められているのはこの世界への不思議と愛。
筆者の目にはいつまでもキラキラした、子どもにしか見えない世界が見えていたのだろうと思います。 -
ほっこりしたり、すこし寂しくなったり、そんな穏やかな空気が流れる詩集だった。
魚だったり植物だったり、人間以外の視点からも世界が描かれていて、自然そのものが息をしているようだった。
詩や歌、俳句など、情緒的な作品はあまり読んでこなかったけれど、なんだか良いかも、と思い直した。
目の前の仕事や生活にとらわれがちだけれど、ふと視点を変えてくれる、ユーモアを与えてくれるものだと感じた。
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2022京都外大図書館プロジェクト Library Explore Mission(L.E.M.)学生選書
京都外大図書館所蔵情報
資料ID:655724、請求記号:911.56||Kan