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- Amazon.co.jp ・本 (319ページ)
- / ISBN・EAN: 9784758435116
感想・レビュー・書評
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人は神を生み出せるのか?という疑問に量子コンピューターを駆使して挑んでいく本作。同著者の『神様のパズル』のスピンオフとあったので、オマケ程度の内容かと思って読み始めたが、全然別の物語で大変楽しめた。あえて言えば、『神様のパズル』を読んでいれば最後にちょっとニヤリとできる程度で、未読でも全然問題なく楽しめる内容。
機本伸司氏ならではというか、「神様を作る」という壮大なプロジェクトを4+2人でやってしまおうというユニークなシチュエーションが可笑しくて笑ってしまう。量子コンピューターやAI、スパコンにグリッド・コンピューティングといろいろなコンピュータを駆使した展開も面白い。
ただ、「神」を目指さなくてもフライデーは十分にカウンセリングができる能力があったのではと思ってしまったのはナイショ。セールスポイントとし「神」を目指すことが重要なのかな。
他作でも思うが、著者の作品は盛り上がりや盛り下がりのバランスというか構成が素晴らしいなと感じる。読み始めるとなかなか止められないのは困りものだが・・・。
余談だが、読み進めていくと自分は作中の小佐薙氏と宗教観がよく似てるなぁと感じた。救われるための信仰なのに、なぜ他の信仰を認め合えないのか、という作中でなげられた疑問も日常でよく感じる。登場人物ごとにいろいろな宗教観が設定されているのも面白い点。詳細をみるコメント0件をすべて表示