本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
- Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
- / ISBN・EAN: 9784758437035
作品紹介・あらすじ
「太郎を眠らせ、太郎の屋根に雪ふりつむ。/次郎を眠らせ、次郎の屋根に雪ふりつむ。」豊かなイメージを呼び起こすわずか二行の代表作「雪」を収録した第一詩集『測量船』から、『百たびののち』以後の作まで、昭和期を代表する最大の詩人・三好達治が、澄み切った知性と精確な表現で綴った全一三六篇を新仮名遣いで収録。教科書でもおなじみの「蟻が/蝶の羽をひいて行く/ああ/ヨットのようだ」(「土」)など、時を超えて、いまなお私たちの心を揺さぶる名詩の世界。文庫オリジナル版。
感想・レビュー・書評
-
三好達治は戦前、戦中、戦後に活躍した詩人で、戦中には戦争詩、愛国詩を書いたこともありましたが、戦後「なつかしい日本」という文章の中で、昭和天皇の戦争責任に触れ、すみやかな退位を進言したりしています。
戦後の精神的な飢餓を満たそうと、多くの人が三好達治の一冊の詩集を並んで買った、と茨木のり子さんのエッセイにもあります。
今回のハルキ文庫の本には、残念ながら戦時中の愛国詩は収録されていませんが、私が気に入ったのは、やはり「測量船」などの初期作品。
巻末には、漫画家で絵本作家、やなせたかしさんのエッセイも載っています。
何度も引っ張り出して読み返したい一冊です。詳細をみるコメント0件をすべて表示
全2件中 1 - 2件を表示