サファイア (ハルキ文庫)

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著者 : 湊かなえ
  • 角川春樹事務所 (2015年5月15日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758438957

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サファイア (ハルキ文庫)の感想・レビュー・書評

  • これらの短編が見せてくれる世界は、少しファンタジックでありながら、ご近所で起こり得るリアルにも感じられた。楽しめました。

  • 湊さんだけど、いわゆる“イヤミス”の話ばかりではなかった。毒気を期待すると薄いが、短編らしく軽くサクッと読める。

  • 宝石にまつわる短編集。
    ファンタジーなどもありちょっと驚く。着たきり雀て。
    本書最後の話はガーネットというタイトルが付いているものの湊さんのエッセイかなと思わせる冒頭で、ん?ん?っとふわふわ足元がおぼつかなくなる。そんな時表題作からの続きだとわかる。この巧みさよ。
    突きつけられる現実。明らかになる真実。
    それをどう捉えその先に繋ぐかで未来が大きく変わる。自分自身も大きく変わる。
    泣き喚き訴えるのかそれとも…
    そう言う考え方は身につけていたい宝石のようなものである。

  • ファンタジーぽいのも書くのね。後味が良かったり悪かったり。でも解説で「世の中キレイごとばっかりじゃないべ?」的なこと書いてあって、お勉強になるなっと思った。

  • 読み物として好きな宝石がテーマの本だったので初めての湊かなえさん。原作付きのドラマを何本か拝見して、生々しく重い話が多い作家様だと感じて敬遠してました。登場する女性たちの個性がそれぞれ光るものがあり読み応えがありました。短編集は少しづつ消化するタイプなのに一気読みしてしまった。
    読了感がよくないものもありますが、宝石を角度を変えて眺めているような気分になります。雀の話がファンタジーで笑いました。着たきり雀とは言い得て妙。
    湊さんの本はいつも装丁が美しいので目を引きます。

  • 宝石をテーマにした短編集。

    湊かなえ作品は数冊読んだ程度の知識しかないのだけれど、
    最近で言うところの「イヤミス」作品が多い傾向にある方。
    イヤミスとは、読んだ後何となく嫌な気分になるミステリ作品の事をそう呼ぶらしいですが…。

    イヤミスは独特の「生々しさ」を孕んだミステリかなと思います。
    人間関係のもつれ、嫉妬、劣情、等といった人間があまり他人に見せたくない感情をミステリに含ませることで、読み手に「生々しさ」を覚えさせる。

    湊かなえ氏はどうやらイヤミスの女王、などと評されたりするらしいですが、『サファイア』もまた、多分に漏れずイヤミスに属すると思います。
    『猫目石』辺りに良さ?が出ているかと思いますが、
    ただし短編なのでそのクドさは幾分か薄れているよう。
    個人的には全体を通して大して嫌味は感じられませんでした。

    ミステリとしては広義のミステリ。
    人が死んだりその為にトリックが使われたりという部分は薄い。
    読みやすいけど、イヤミス好き(?)には物足りない。
    よく言えば丁度よく、悪く言えば中途半端。
    イヤミスの入門にどうぞ。
    そんな一冊。

    おススメは『ガーネット』

  • 美しく輝く7つの宝石を巡る、人間の愛と悪意と希望を鮮やかに描く珠玉の短篇集。
    生活に困ることはないが、その存在が人に明るい希望を抱かせることもあれば、悪意の源になって犯罪の発端にもなりうるのが宝石である。イヤミスのイメージが強い湊作品だが本作はいい話もあって、バラエティに富む作品集になっている。それでもお気に入りは『ルビー』。いやーな感じのラストの締めが、らしくていい。美しいことは、ただそれだけで罪である。

  • 2017/1/12
    これはいい感じに終わりそうと思ったのが後味悪く終わり、嫌な予感しかしないと思ったのが希望を持って終わったりする。
    すっかり翻弄されてそれが気持ちいい。

  • 題名のサファイアを含め、どの短編にも宝石が出てくる。真珠、ルビー、ダイヤモンド、猫目石、ムーンストーン、サファイア、ガーネット。胸がざわざわする話が多いです。個人的には「ムーンストーン」が一番好き。後半で、登場人物に対する自分の思い込みが勘違いであることに気づきました。あ、こっちの人がこうだったのか、みたいな。

  • 真珠、ルビー、ダイヤモンド、猫目石、ムーンストーン、サファイア、ガーネットそれぞれの宝石になぞられたお話し
    楽しませてくれる短編集

  • 湊かなえ作品の中では上位。
    後ろ2つだけ連作になっている所は良かった。
    いつものように救いの無い物だけではなく、少しホッとするラストを迎える物もあって。
    ムーンストーンが好み。

  • サファイアであったように、私も物をねだるのは苦手です。この本を読み終わって、彼女に宝石をプレゼントするのも良いかなと思いました。

  • 湊さんの短編集。正直イヤミスにうんざりしていたけど湊さんの文章にどうしても惹かれるものがあったので悩んだ末に短編集を手に取りました。

    やはりライトな仕上がり。正直前半は短編だと湊さんの良さが消えてしまう、読む価値がないかもしれないと読み進めていましたがそんなことはなかった。イヤミスを覚悟して読んでいたので不思議な読後感を味わいました。

  • 湊かなえの本、意外と初めて読んだかも…あまり後味良くないけれど、人間は後味の悪い生き物だし。夢と現実が交錯する感じがあるにもかかわらず、とんでもなくリアルということかも。それにしても、この表紙はないわ…

  • 短編集ということもあって、読みやすかった。最後のガーネットとその前のサファイアがつながっているほかは、それぞれ個々に独立したストーリー。最初のほうはもやもやっとした終わり方、また氏にしては男性視点という珍しい作品もあり。

  • 7つの作品の短編集。
    それぞれ宝石がタイトルになっています。

    どれも人間の汚い部分や本音と建て前など、あまり直視したくないような部分も含めて詳細に描かれています。

    読み終えた後に、ほんわかするものから、ぞくっとくるものまで…心に残るものがあるなと。
    幸せな物語のように思わせて、裏切られる残酷な展開。
    少ししんどくもなりますが、最後まで読む手は止まらない。

    湊さんの作品らしいというか、独特の雰囲気がある一冊でした。

  • 湊かなえさんの短編集。元気がなくなる作品もあれば、温かい気持ちになれる話も。お伽話の要素があるユーモアのある作品など、さまざまな作品が楽しめます。

  • 1編づつ宝石の名前がつけられた短編集。
    最後のガーネットは震えた。こんなすごいフラグの回収の仕方があるのかと。
    著者の作品は好きでよく読むが、告白以来の衝撃だったように思う。
    すごかった。

  • 【真珠】
    人を殺してその人に成り替わってでも使いたい何か。
    本作ではそれが歯磨き粉にあたるが、
    自分にとってそれ程のものってなかなかない。
    なんとなく、宗教に限らず洗脳されていくタイプの人って
    こういうタイプの人なんだろうなってぞくっとした。

    【ルビー】
    自分の家の向かいに刑事収容施設を建設されるとしたら
    家でも土地でも売ってその場から離れたいと思ってしまうだろう。
    本作に登場する父母の様なキレイな心を持っていない私には
    ルビーの指輪は一生プレゼントされないだろう。

    【ダイヤモンド】
    スズメは主人公に不幸を運んでしまったのだろうか?
    真実を知ることが幸か不幸か、本人に聞いてみないと分からないが、
    結婚という大きな壁を前にしたら私もスズメに調査を依頼してしまうかもしれない。
    人間って弱いものだ。

    【猫目石】
    自分の秘密をご近所さんが知っていてそれをこっそり
    自分の家族に暴露されていたら…。
    秘密なんて抱えるとろくなことにならない、なんて分かっていながら
    生きていく年数が増えるごとに秘密の数も増えていくのが人間の不思議。

    【ムーンストーン】
    学生時代のヒエラルキーは大人になったら変わってしまう。
    そんなこと小学生のときは思わなかったな。
    数年後、私が自分の同窓たちと再会したとき、
    あの時のヒエラルキーは存続しているのだろうか、はたまた
    順序が入れ替わっているのだろうか、順序自体なくなり平穏無事な環境になっているのだろうか。

    【サファイア】【ガーネット】
    数奇な巡りあわせってきっと存在する。
    私だったら中瀬の死をバネにサファイヤよりも輝ける人を目指したい。

  • 宝石が出てくる人の嫌な部分も書かれている短編集。
    ルビー、ムーンストーン、サファイア、ガーネットの話が好き。
    ルビー:心に垣根のない両親とは違って差別意識もお金になるものへの興味は確かにあるけど、そのままの人間関係を保つ為の誤魔化しは十分な優しさ。
    ガーネット:意図しない意味でも優しさが広がるのは素敵。

  • 7つの話が入った短編集。
    ムーンストーンぎ1番よかった。

  • 【頂き本】宝石のタイトルがついた7つの短編集。読みやすく、どれも面白く楽しめた。「Nのために」が僕にとって、いまいちやっただけに、よい意味で裏切られた。(^_^)男性目線のお話である「ダイヤモンド」が、好きかな。

  • ムーンストーン、サファイア、ガーネットがお気に入り。自分が一生懸命やっていることを笑わればかにされ、あがり症になったという回想場面で共感がもてた。小百合のいった知の無知は私も当てはまるところがある。それ故に久美が小百合の前に弁護士として現れたのは感慨を覚えた。サファイア、ガーネットは悔やんでも悔やみきれない後悔や罪悪感を何かに対してぶつけるというのは誰にでもあることだ。そして思いをぶつけたものが最終的に希望を与えてくれることもあるのだと考えさせられた。

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サファイア (ハルキ文庫)の作品紹介

あなたの「恩」は、一度も忘れたことがなかった-「二十歳の誕生日プレゼントには、指輪が欲しいな」。わたしは恋人に人生初のおねだりをした…(「サファイア」より)。林田万砂子(五十歳・主婦)は子ども用歯磨き粉の「ムーンラビットイチゴ味」がいかに素晴らしいかを、わたしに得々と話し始めたが…(「真珠」より)。人間の摩訶不思議で切ない出逢いと別れを、己の罪悪と愛と夢を描いた傑作短篇集。

サファイア (ハルキ文庫)のハードカバー

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