- Amazon.co.jp ・本 (379ページ)
- / ISBN・EAN: 9784758439305
作品紹介・あらすじ
サッポロ・シティ・ジャズで賑わい始めた初夏の札幌・市内で起きた宝石商の強盗事件を追っていた機動捜査隊の津久井卓は、当番明けの夜に立ち寄ったバー「ブラックバード」でピアニストの安西奈津美と出会う。彼女は、人気アルトサックス・プレーヤーの四方田純から声がかかり、シティ・ジャズへの出演を控えていた。ジャズの話をしながら急速に深まる津久井と奈津美の仲。しかし、そんななか中島公園近くの池で女性死体が見つかり、奈津美に容疑がかかってしまう…。大好評、"北海道警察"シリーズ、第七弾。
感想・レビュー・書評
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道警シリーズ第7弾
いつもの雰囲気とは違い叙情的。
恋愛小説は嫌いではないが、道警シリーズで警察官の恋が絡むお話は、何故か妙に安っぽくなったような気持ちで読み終えた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
面白かった
道警シリーズ第七弾!
前作に引き続き、エンターテイメント作品として楽しめました。
今回のメインは津久井卓巡査部長。
事件解決に加え、今回は佐伯と百合の仲が一歩進みます。そして津久井の純情物語
ストーリとしては
宝石強盗事件を捜査している津久井はブラックバードでジャズピアニストの安西奈津美と出会います。
ジャズで盛り上がる二人は一夜の仲になりますが、明らかになる奈津美の過去..
奈津美はサッポロシティジャズに出演し再起をかけようとしていますが、殺人事件の容疑がかかります。
アリバイがあいまいな奈津美
任意でも引っ張られてしまえばステージには間に合わず、ピアニストとしての再起もかなわなくなってしまう。
津久井のとった行動とは..
そして、津久井をサポートする佐伯達
という展開です
津久井の純情、恋愛物語
佐伯と百合の進んだ関係
大人の恋愛のスパイスに加えて、いつもの裏捜査?でのスピード感ある解決。
そしてラストはほろ苦く、切ないエンディング。
楽しめました。
お勧め。 -
北海道警察シリーズ第七弾。いつものメンバーが、女たらしのジャズメン絡みで起こった殺人事件を解き明かす。今回は津久井がメインだが、佐伯と百合の関係も進展した。警察モノではあるが、ほろ苦い青春モノである。時間制限があり、思わず引き込まれてしまった。
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北海道警察シリーズの第7弾。相変わらず安定の面白さなのだが、今回はいつもとテイストが違った。描かれる事件と同時進行する複数の男女の関係が、まるでジャズ・バラードを聴いているかのようなのだ。
宝石商の強盗事件を捜査する津久井卓がブラックバラードで偶然出会ったのはジャズピアニストの安西奈津美だった。堅物な津久井に訪れた短い春…サッポロ・シティ・ジャズへの出演が決まった奈津美だったが、その奈津美に降りかかる殺人容疑…
読みながら、最初の強盗事件と中盤から描かれる殺人事件が何処かで結び付くのかと期待したのだが、強盗事件はオマケのような扱いで、ストーリーの本筋と関係無く、ならば、本筋の殺人事件の方をじっくり描いて欲しかったなと思った。それでも、十分に面白かったのだが。 -
北海道警察シリーズ第7弾
今回は津久井さんがメインのお話。
今回もいくつかの事案が並行しつつもちゃんと収まるという感じで面白かったです。
佐伯さんも津久井さんも、恋愛が絡んできて読んでて気恥ずかしかったですが、それにしてもどちらも女性の方がリードしているではないか。
まあいいけど。そんなところも良いのですかね。
いろんな小説やドラマなどで警察官が問題の合った人と交際、結婚などするのはご法度もしくはかなり難しいというのは理解しているのですが、それにしても津久井のきっぱりしたこと。
翌朝、しかもわかった瞬間すぐ、というのが、うーんかえって変な期待を持たせないだけ優しいのか?
それでもちゃんと彼女のこれからのことを考えながら行動するところにしびれました。
見た目も中身もかっこいいのね。おそらく。
さて、今刊行されているのはここまでなのでしょうか?
次回作がまた楽しみです。 -
道警シリーズ7作目。メインは津久井さん。いつの間にか彼の大ファンになっていたので、この巻は本当に楽しめました。佐々木譲さん、ありがとうございます。
新宮君も成長しましたね。めちゃめちゃ仕事出来るじゃないですか!
そして、やっぱりこの巻は津久井さんの魅力満載。クールで仕事ができる所も素敵ですが、恋に悩む姿も素敵すぎます。事件の方は霞んでしまいました(汗)
あ、もちろん、チーム佐伯の優秀さは光ってました。信頼できる仲間と仕事ができるっていいな! -
待望の、道警シリーズ第7弾。
文庫化、待ち遠しかった。。。。
【読間】
「木曜日」の章の2ページ目。
今回、何やらあちこちで色模様(笑)。
小島百合と、遂に男女の仲になった佐伯。 いやぁ、長かった(笑)。昭和のラブコメかという位に“着きそうで着かない”二人だっただけに、なんとなく感慨深い。
※小島百合は、自分の脳内では松雪泰子さん。(駄作と評判の劇場版は見ていないけれど、イメージがピッタリ過ぎて頭から離れない)若い頃から好きな女優さん。
願わくば、そんな小島百合の“その時”の描写も読んでみたかった……とか思ってしまうのよね、男ってやつは……(苦笑)。
さて、続きも読まねば!
2016.02.16.書。
【読了】
うん、面白かった。
1ページ先の記述もきになって、なかなか中断のタイミングを図れない…という作品は、久しぶりだった。
先が気になるからついつい“走り読み”気味になるけど、決して厚くもないこの本の世界観を味わうためにもゆっくりじっくり読みたい。でも、ついつい……と(苦笑)。
多忙なため読了までに3日かけてしまったが、時間が許してくれたなら徹夜してでも一気に読み切ってしまいたいくらい。
シリーズ第1作もそうであったように、リミットの切られた状況が、緊迫感や切迫感を増していたのだろう。
そして、切ないラストシーン……。
佐々木譲のハードボイルド、やっぱり好きだな。
★4つ、9ポイント半。
2016.02.18.新。 -
第7弾にしてやっと進展した佐伯さんと百合さん。『津久井さんの純情』とはナイスなネーミング?少しいつもと違う感じの道警シリーズだけど、いつもの安定感のある作品でした。次作も楽しみです。
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サッポロ・シティ・ジャズで賑わい始めた初夏の札幌・市内で起きた宝石商の強盗事件を追っていた機動捜査隊の津久井卓は、当番明けの夜に立ち寄ったバー「ブラックバード」でピアニストの安西奈津美と出会う。彼女は、人気アルトサックス・プレーヤーの四方田純から声がかかり、シティ・ジャズへの出演を控えていた。ジャズの話をしながら急速に深まる津久井と奈津美の仲。しかし、そんななか中島公園近くの池で女性死体が見つかり、奈津美に容疑がかかってしまう…。
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北海道警察シリーズ第7弾。
佐伯と小島百合の仲に進展があり、津久井は事件関係者のピアニストに想いを寄せる。
どちらも単純に恋愛感情にのめり込むことなく、社会人もしくは刑事としての生き方との微妙なバランスが大人の恋愛事情を上手く表現している。
その機微の切なさに、佐伯氏はこんな作品の中も書けるのかと驚いた。
ある種スピンオフ的な作品ながら、読了後の余韻に星5つ。