金の諍い (ハルキ文庫 う 9-2 時代小説文庫 日雇い浪人生活録 2)
- 角川春樹事務所 (2016年11月12日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (323ページ)
- / ISBN・EAN: 9784758440462
感想・レビュー・書評
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金の諍い ― 日雇い浪人生活録シリーズの2作目
2016.11発行。字の大きさは…小。
浪人・諫山左馬介を通して江戸時代の「金(かね)」について書いた物語です。
亡き八代将軍・徳川吉宗から遺言として、幕府経済を豊作不作で大きく左右される米でなく、価値の一定した金に代えていけと命じられた御側御用取次・田沼意次は、両替商・分銅屋仁左衛門と協力して米から金の重商主義政策へと進む準備をしています。
その動きを察知した公儀目付が、配下の徒目付に分銅屋を襲わせますが、諫山左馬介と御庭番とで撃退します。
【読後】
諫山左馬介が使う、鉄で作った扇の鉄扇術というのが新しいです。
この本は、物語の中にお金がよく出て来ます。解りやすく、例を上げて物語の中へ織り込んでいます。なかなかいい本です。
2020.11.11読了詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
諌山左馬之助は分銅屋仁左衛門の用心棒として信用を得ていく。生活は安定していくが命に係わる騒動にも遭遇する。田沼意次は小説によって善人にもなるが、多くはわいろ政治の代表のように書かれる。ここではどうか?八代将軍吉宗の遺命を遂行することにはなっているが・・・・。
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お金に関わる見識が田沼にさほどなかったという佐藤雅美先生の説とは、真逆の設定の本です
主人公は相変わらず、少し物足りなく描く上田先生 -
札差加賀屋と両替屋分銅屋の争いは、田沼意次と老中、目付たちの思惑も巻き込み、より一層激化。さほど剣術の腕もない親の代から浪人諌山は、一子相伝の鉄扇術で、生き残っていけるのか。そして争いの行き先は。より騒動が広がっていきます。
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浪人するって大変なことなんですね。
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2017.5.24.