子育て飴 江戸菓子舗照月堂 (ハルキ文庫 し 11-12 時代小説文庫 江戸菓子舗照月堂)

著者 :
  • 角川春樹事務所
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本棚登録 : 128
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (244ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758443517

作品紹介・あらすじ

梅香る頃、照月堂では、これまで注文を受けて作っていた煉り切りを店頭でも売り出した。
これも、幕府の有力者が贔屓にしてくれるようになったおかげと、主・久兵衛や番頭の太助は感謝しきりである。
忙しくなった厨房では、弟弟子を迎えたなつめが饅頭作りに挑んでいた。
そんなある日、ちょうど留守にしていた隠居の市兵衛を「旦那さん」と呼ぶ女が訪ねてきた。
どうもちょっとわけありらしい。店の面々は、市兵衛とその女の仲を疑って困惑するが……。
照月堂と、菓子職人をめざす娘なつめの物語、シリーズ第八作。

感想・レビュー・書評

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  • 慶信尼は、やはり兄の慶一郎の想い人だった。
    名前からすでに出落ちではあるし、状況的に見ても読者である私たちにはわかることも、
    慶信尼とただ直接会っているだけのなつめには、名前をどう書くかなど言わない限りわからないわよね、そうよね。

    京都では、安吉が長門とともに新しい菓子作りを始め、
    その安吉の恩人であるおその小母さんも登場。
    世間がコンパクトなのは、物語ゆえか、はたまた時代的なものなのか。

    了然尼が過労のため倒れたことで、
    なつめは、今までのように、ただ菓子を作り続けていればいいわけではなく、自分の未来を見つめなければいけない時期に来たことに気づく。

    物語も終盤。
    なつめはこのあとどのような未来へ向かうのだろうか。

  • えーつづき気になる!

  • どの立場に立つかによって、同じ物事が日向にも日陰にもなる。

  • 【腹減り度】
    ☆☆☆
    【食べ物の割合】
    ☆☆☆
    【1番美味しそうだったもの】
    あめ湯

    *感想*
    このシリーズは基本的に「敵」というものがいなくて心安らかに読めるから好き。主人会のなつめちゃんの成長物語だ。ふと一巻を読み直してから今巻を読んで、しみじみと、なつめちゃんも大人になったなあと思ってしまった。誰目線よ。
    今回は半分は飴の話だったので腹減り度低し。やっぱり和菓子は餡子だね!
    ここ数巻は江戸の照月堂と京の果林堂を織り交ぜて
    描かれてるけど、実は果林堂の話の方が楽しみだったりする。ぜひとも長門スピンオフを書いていただきたい!
    ラストではなつめちゃんが何やら重大な決断を胸にして終幕。次巻、どうなるか楽しみ。

  • 2020.09.29

  • ますます登場人物達、それぞれが成長しそれぞれの道を一生懸命歩いてゆく。

    辰五郎は、氷川屋の親方として入る前に、なつめと三太を少しでも鍛えようと懸命に教えている。

    そして久兵衛は新しい菓子を考え。

    安吉も京都で全く新しい寒天菓子を創作するという現場にいた。

    そんな時隠居した前の主人、市兵衛に女性の客が。

    市兵衛の前の弟子でもあり親戚でもある琳太郎の妻、おそのだった。琳太郎は店の金を持ち逃げし、市兵衛は店を守るため大変な苦労をしたのであった。

    照月堂の家族はみんな暖かかった。

    今回はギュッと詰まった数々のエピソードが素敵な物語。

  • 和菓子屋で職人を目指しているなつめ。だいぶひとりだちが近くなってきた感じでした。幸せな結末が見たい。

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著者プロフィール

篠綾子/埼玉県生まれ。東京学芸大学卒。『春の夜の夢のごとく 新平家公達草紙』でデビュー。主な著書に『白蓮の阿修羅』『青山に在り』『歴史をこじらせた女たち』ほか、成人後の賢子を書いた『あかね紫』がある。シリーズに「更紗屋おりん雛形帖」「江戸菓子舗照月堂」など。

「2023年 『紫式部の娘。 1 賢子がまいる!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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