元素生活 完全版

著者 :
  • 化学同人
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感想 : 32
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784759819274

作品紹介・あらすじ

刊行から8年.好評の『元素生活』に,ニホニウムなどの新しい元素がついに仲間入り.全部そろって新登場というわけです.元素なんてどうだっていいじゃん.そんな著者が,自分でも楽しめるように考えた元素の本.私たちの暮らしを“元素目線”で見てみるとどうなるかという切り口で,どこかユーモラスでウィットに富んだイラストでわかりやすく解説.絵とキャラクターで見るイキイキ元素の世界.小学生から化学嫌いのオトナまで見て楽しめる.現代人の必読書.

感想・レビュー・書評

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  • 元素周期表をご存じでしょうか? 受験生の頃には、水兵、リーベ、ぼくのふね・・・と語呂で覚えた人もいるかもしれませんね。

    元素は物質を構成する基本単位です。現在、100を超える元素が知られていますが、これを原子番号の小さい順に、性質が似たものが並ぶように配置したものが元素周期表です。
    昨年、2019年はメンデレーエフが最初に周期表を発見してから150周年ということで話題になりました。
    元素については、日本の理化学研究所が作り出した113番の元素が、2016年にニホニウムと命名されたことも記憶に新しいところですね。

    さて、その元素をゆるーく楽しく学んでみようというのがこちらの本です。
    どのくらいゆるいかというと、すごくゆるいですw
    見返しを開くと、上段にいろんな髪型の人、下段にいろんな服装の人がいます。
    うーん、何じゃこりゃ?と思って読み進めていくと、元素をキャラクター化しているのですね。
    髪型は元素周期表の「族」にあたります。炭素族は秀才で博士帽をかぶり、ランタノイドはアトム風、窒素族はちょっと変わりものが多いのでモヒカン。・・・わかったようなわからないような気もしますがw
    で、固体・液体・気体は体で表します。固体は足がありますが、液体は溶けかけ、気体になると幽霊のように足がありません。
    原子量は体重で示します。軽いものはガリガリ、普通のものは普通体型、重いものはおデブさんとします。
    発見された年を年齢で表し、赤ちゃんからおひげのおじいさんまで4段階ほど。
    特殊な性質は背景や服で示します。
    で、全118元素をこれに当てはめてキャラクターとするのですね。
    すごいw

    メインはこのキャラクターたちによる元素紹介です。
    名前、原子番号、原子量、周期表での位置、融点・沸点、密度などに加えて、雑学的な豆知識が付きます。
    ぱっと見はゆるいのですが、データ部分がかっちりしており、周期表での位置を見比べていったりするのもおもしろいです。
    ちょっと変わったところでは中国語表記もついています。それぞれ漢字1文字なのですが、気体のものは「きがまえ」で、残りは石偏と金偏が多いです。さんずいのものもあります。見たこともないような漢字もあって、これもなかなかおもしろいです。

    読み進めていくとわかるのですが、どうやらそれぞれのキャラクターは1人の人がとっかえひっかえかつらをかぶったり、服を着替えたり、太ったり痩せたり(?)して演じていたようで、最後には疲れて倒れてしまっています。
    だ、大丈夫ですかー(^^;)?

    タイトルに「完全版」とあります。元々は2009年に『元素生活』という本が出ており、当時は、112番以降の元素は発見されていないか名前が決定されていなかったため、111番までを主に扱っていたようなのですね。その後、118まではすべて発見され、名前も決まったため、「完全版」では118番までが収録されています。
    但し、119番以降の元素を発見する試みも続いているため、さらに「超・完全版」が出る日がいつか来るかもしれません、とのことです。

    こちらの本はかなり人気があるらしく、『元素手帳』という手帳バージョンも出ているそうですよ。
    日々、スケジュール管理をしながら元素について学んでみるのも楽しいかもしれませんねw

  • 今年は国際周期表年

    紙も鉛筆も人間の体も、この世のすべての物は元素の集まりでてきている。

    ちょうど、150年前の1869年にロシアの化学者メンデレーエフが見つけた頃は、63しかなかった。彼がすごいのは、元素を表にまとめ、表の中にできた空欄に未発見の元素が入ると考えたこと。実際に、次々と新しい元素が見つかり、今では118個。

    イラストやネーミングが秀逸。ハロゲンを略してハゲって、、、(笑)

    生化学をやってたので、元素生活は初版からバイブル。よくまとめたなぁと尊敬する。化学って、暗記科目じゃないんだよね。楽しく学ぶって、素敵です。

  • 状態、原子量、性質、発見された年など、元素の特徴をルール化して擬人化。シュールだけどおかしみがあり、見ていて楽しい。
    ふだんの生活にかかわる用途が紹介され、「こんなところにあの元素が!?」という発見も。有毒な物質を取り上げるなど、教科書的でない切り口が面白い。
    大人も子供も楽しめる本。

  • ひょんなことから偶然会った人が監修者の一人であると知り購入。言ってくださいよ(笑)
    元素記号表は、というか化学はだいの苦手だったが、これは相当にわかりやすい。し、何より面白い。炭素結合も、水素結合も、ここから入りたかった。高校生だった自分にもぜひプレゼントしたい。

  • 一つひとつの元素をイラストと平易な言葉で説明してあって気軽に読めました。

  • 元素図鑑を皮切りに、元素を紹介する本は色々出版されているが、寄藤文平のイラストだけで構成されたこの本は、格別味わいがある。写真がなくても、何となく頭にすっと入ってくるのが不思議だ。

  • 元素を擬人化するという切り口が面白く、知らない元素も生活に欠かせないものなのだと教えてくれた。これで元素記号が覚えやすくなっているかというとそんなことはなかった。

  • 「113番元素ニホニウムも。
    個性派ぞろいの元素キャラ図鑑
    売れっ子イラストレーターが118個の元素をキャラ化した図鑑。すぐに蒸発する水銀や亜鉛はパンクヘアー、原子量が多いのは大柄、最近発見されたものは赤ちゃん……。クセの強いキャラにわかりやすい解説つき。お気に入りの元素を見つけたくなる。」
    (科学道100冊 2019にて紹介)

  • 世の中面白いことを考える人がいるなあと感心する。元素を覚えなきゃいけない学生さん向けのインプット法としてもいいんんじゃない?それにしてもどんどん人工的なものが増えたら、これからの人たちは覚えるものが増えて大変だなぁ。

  • ↓利用状況はこちらから↓
    https://mlib3.nit.ac.jp/webopac/BB00545444

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著者プロフィール



「2017年 『地震イツモカレンダー(万年日めくり)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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